栗東民報 2015年4月号外


いのちを守る医療費助成 ~いっそうの拡充を

子どもがケガをしたり、病気になったときに、お金の心配なく医療が受けられる子どもの医療費助成制度が、全国の自治体に広がっています。いっぽうで、自治体ごとに対象年齢や助成内容が異なるなどの課題もあり、窓口負担の無料化や制度の拡充を求める声は切実です。

格差が広がり、「子どもの貧困」が社会問題となる中、国が子どもの医療費無料化の制度を確立し、国としての責任を果たすことが求められます。
 




窓口負担の無料化 いよいよ切実

子どもが病気やけがをしたとき医療機関を受診すると、かかった医療費の3割(小学校入学前は2割)は患者・家族が支払います。

この負担が、病気にかかりやすい乳幼児・アトピー性皮膚炎・ぜんそくなどの慢性疾患で継続的な治療が必要な子どものいる家庭に、ずしりと重くのしかかっています。急に高熱が出たのに手元にお金がなくて病院にいけない事態は、病状が急変しやすい幼い子どもたちにとって、いのちに関わる問題です。

そういう状況のもと、「お金の心配をしないで、子どもが医療にかかれるように」との願いで、子どもの医療費無料化を求める運動が各地でおこりました。自治体独自の助成制度を導入する動きが広がりました。

対象年齢や所得制限の有無・一部自己負担があるかどうかなどの違いはありますが、いまでは全ての自治体が何らかの助成を実施しています。

 自治体名   対象年齢  自己負担
(通院・入院) 
 所得制限の有無 
 通院  入院
 滋賀県  就学前まで  就学前まで 通院1件500円
入院1日1000円
 (14000円を限度)
 第3子以降は無し
 栗東市  就学前まで  中卒まで  通院1件500円
入院は無料
(10月から通院も無料)
 無し
 大津市   小3まで   小卒まで  無料(小学生は一部負担あり)  無し
 彦根市  就学前まで      中卒まで                無料        無し    
長浜市 
 近江八幡市  就学前まで
(10月から小3まで)
 草津市  就学前まで
 守山市
 甲賀市  中卒まで  小中学生の通院のみ有
(H28.1月から小3まで所得制限なし)
 野洲市  就学前まで   無し  
 湖南市
高島市  中卒まで
 東近江市  小卒まで  無料(小中学生は一部負担あり)  中学生は有
 米原市  中卒まで  無料   無し      
 日野町  小3まで
(10月から小卒まで)
 無料(小学生の通院は一部負担あり)
 竜王町  就学前まで   無料    
 愛荘町  中卒まで
 豊郷町  高卒まで   高卒まで
 甲良町 中卒まで   中卒まで 
 多賀町
         2015.3.22付け「滋賀民報」から抜粋


滋賀県 子どもの医療費助成

通院・入院ともに  就学前まで・自己負担あり

滋賀県における子どもの医療費助成は、通院1件500円・入院1日1000円(月14000円を限度)の自己負担ありで、対象年齢は就学前までとなっています。

ここに上乗せする形で、各市町で子ども医療費を無料化する動きが広がっています。

 

H27年度は4自治体が拡充

栗東市の就学前医療費 10月から自己負担なしに

県内の自治体においても、子どもの医療費助成は広がり、豊郷町では高卒まで無料になりました。いまや通院・入院ともに中学校卒業まで無料が世間並になりつつあります。

そういう中で、H27年度は、栗東市・近江八幡市・甲賀市・日野町の4自治体において拡充することが決まっています。

就学前医療費において、県内で唯一自己負担があった栗東市においても、10月から無料化されます(上表参照)。


県内すべての自治体で 中学校卒業まで無料化を

自治体の取り組みを支援・充実し、自治体間の格差を是正するためにも、県制度としての拡充が重要です。

子どものいのちは平等という視点に立ち、中学卒業まで無料化に向けた取り組みが求められます。







栗東民報 2015年4月号外
日本共産党栗東市委員会発行

 市委員長 國松清太郎
 市会議員 伊吹みちえ
 市会議員 大西時子
 市会議員 太田浩美