栗東民報 2014年12月7日号


 集団的自衛権の行使・消費税の増税など
国民の声を無視した政治を強行

国民との矛盾を深める安倍政権

安倍政権は一昨年末に発足し、2年足らずで衆議院を解散、総選挙を迎えることになりました。この間、消費税8%への引き上げや集団的自衛権の行使容認など、国民の意思を無視した政治が強行されてきました。

環太平洋連携協定(TPP)交渉への参加や原発再稼働、沖縄への米軍新基地建設でも、きびしい国民の批判に直面しています。

今回の総選挙は、安倍政権がこれまでの政治を続けていくために、体勢の立て直しを図ろうとするものです。『アベノミクス』や「戦争する国づくり」を続けさせてよいのかが問われる重要な選挙です。
 



景気回復にはつながらないアベノミクス

消費税10%は延期ではなく中止を

安倍政権は『アベノミクス』で経済を活性化させ、来年10月には消費税を10%へ引き上げようとしていました。しかし、『アベノミクス』は大企業と資産家を肥え太らせただけで、国民の所得は下がり、物価上昇を引きおこしました。

そういう状況のもと、4月に消費税率8%へ引き上げたことで、不況がさらに深刻化しました。その結果、消費税10%への引き上げは延期せざるを得なくなりました。

安倍首相は、円安などの対策を取ると言いますが、大企業だけを肥えさせる『アベノミクス』がそのままでは、国民の所得は増えず、暮らしもよくなりません。

『アベノミクス』が、景気回復につながらないことは明白です。安倍首相はH29年4月には10%へ引き上げると明言しており、国民は不安をつのらせています。消費税10%は延期ではなく、きっぱり中止するべきです。
 


原発推進への加速は許されない

福島原発事故の教訓はどこへ
東日本大震災にともなう東京電力福島原発から3年8か月余り経ちます。いまだに12万人以上の人が避難生活を続ける被災者への支援や被災地の復興とともに、2度と悲惨な原発事故を繰り返さないためには、日本全国で停止している48基の原発の再稼働を許さないこと、一日も早く「原発ゼロ」の政治決断が求められます。

自民党は「原子力は重要なベースロード電源」と、原発依存を続けていくとしています。福島原発事故はもう終わったとでも言うのでしょうか。歴代政権が原発の「安全神話」にしばられ、事故を引き起こしたことへの反省はどこいったのかと言わなければなりません。
 

原発ゼロは可能
日本は福島原発事故の後、昨年秋にすべての原発が運転を停止したあと、昨年冬も今年の夏も、原発なしで電力をまかなってきました。この冬も電力はまかなえる見込みです。省エネや太陽光など再生可能エネルギーの活用で、原発は止まったまま廃炉にして、「原発ゼロ」に向かうことは可能です。

民主党の「2030年代原発ゼロに向け」と原発からの撤退を先延ばしする政策も再稼働ありきと言えます。
日本共産党は「再稼働ストップ」『原発ゼロ』と呼びかけています。


集団的自衛権の行使

「戦争する国」づくりにノーの審判を

安倍政権が強行した「集団的自衛権の行使容認」の閣議決定は、アメリカがイラク侵略戦争(’03)のような戦争を起こした際、これまで禁止されていた「戦闘地域」での軍事活動(補給、輸送など活動)を行えるようにするところに、大きな狙いと危険性があります。

自衛隊が「戦闘地域」で軍事活動を行えば、日本が攻撃の対象になるのは明らかです。また、安倍首相は攻撃されれば武器を使用することを認めています。日本を殺し殺される国にすることであり、平和憲法を持つ国とは思えない姿になってしまいます。
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平和憲法を守ろう

平和憲法を守ろう

安倍首相は、解散後はじめての街頭演説(11月26日)で、「集団的自衛権の行使容認」の閣議決定に対し、地域や世界の平和を守っていく責任を果たすために有意義な決定だと自画自賛し、来年の通常国会で法制化する考えを示しています。「海外で戦争する国づくり」を進める表明です。

総選挙で、憲法9条(平和憲法)をないがしろにし、戦後の日本のあり方を根底からくつがえす「閣議決定」に対し、ノーの審判を下すことが求められます。





栗東民報 2014年12月7日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市委員長 國松清太郎
 市会議員 伊吹みちえ
 市会議員 大西時子
 市会議員 太田浩美