社会保障推進協議会が栗東市と懇談
医療と国民健康保険制度の充実を
「高すぎて払いたくても払えない」
国民健康保険税の引き下げを
草津栗東社会保障推進協議会（社保協）は、毎年湖南４市（草津・守山・野洲・栗東）に対し、医療や国民健康保険制度の充実を求める要望活動を行っています。
去る８月２２日、草津栗東社会保障推進協議会（社保協）は、医療・国民健康保険制度の充実を求め、栗東市と懇談しました。
栗東市の国保税は、所得３００万円・４人家族の世帯で、所得の15％を超える額で、隣の草津市とともに県内自治体の中でもっとも高い額となっています。
国保は、自営業や年金所得者、非正規労働者など社会的に所得の低い層が加入する医療保険です。「あまりにも高すぎて、払いたくても払えない」として、引き下げを求める声が多く寄せられています。社保協は、国保税の引き下げとともに、周辺市比較でも低い水準となっている医療に関わる制度について充実を求めました。
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県内でもっとも高い 栗東市の国保税
国保税の引き下げについて、栗東市は「医療費が年々増加するため、引き下げは困難」と答えました。
草津市の国保税も、本市と同様に高額になっていますが、草津市はＨ２２年度から毎年１億円前後を一般会計から繰り入れ、引き下げる努力をしています。
しかし、栗東市は一般会計からの繰り入れは行っていません。
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医療費は１６番目と かなり低い方なのに
また、医療費が増加していると言いますが、栗東市の国保にかかる医療費は県内１９市町の中で１６番目と低い方です（Ｈ２４年度実績）。にもかかわらず、保険税は県下でもっとも高い額となっています。
なぜこんなに高いのかとの問いには、市の説明は「国からの補助金が少ない。財政が厳しい」と言うだけで、納得がいくものではありません。市民の声に応え、もっと国保税の引き下げに努力するよう求めました
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保険証の取り上げが２００件も
周辺市比較でも ケタ違いに多く
栗東市における保険証の取り上げ数は２００件で、草津市４９件・守山市９件（Ｈ２５年度の実数）と比較しても、ケタ違いに多くなっています。同じ皆保険制度で運営されていながら、なぜ栗東市だけがこんなに多いのでしょうか。
社保協は、草津市や守山市とも懇談を重ねてきました。そういう中で、両市は滞納世帯を訪問し、保険税を払えない事情を聞き取りながら、保険証のない世帯を減らしてきました。しかし、栗東市では、残念ながら改善の傾向が見受けられません。
国保に対する姿勢の違いであり、栗東市は社会保障制度としての運営が弱いと指摘せざるを得ません。
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高い市民負担 世間並みに引き下げを
子どもの医療費助成
～０歳児から自己負担は栗東市だけ～
子どもの医療費助成において、いまや中学校卒業まで無料が世間並みです。さらに、この１０月から豊郷町が高校卒業まで無料になります。栗東市だけ０歳児から自己負担があります。まず就学前から自己負担をなくし、無料化を広げてほしいと訴えました。
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広がる特定健診の無料化
～栗東市の１５００円は 県内でもっとも高い～
特定健診の受診料を無料にする自治体も増えています。大津市・甲賀市・野洲市についで、今年度から守山市も無料になりました。
栗東市の１５００円は高すぎます。引き下げるとともに無料化に向け検討するよう求めました。
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高齢者の負担軽減を
～インフルエンザワクチン２０００円の引き下げを～
高齢者のインフルエンザワクチンの負担は、草津・守山市は１０００円ですが、栗東市は２０００円で、これも県内で一番高い額です。
市は財政健全化に取り組んでいることを理由に、すぐには軽減できないと言います。しかし、この健全化プランも今年度末で終了です。市の財政事情も改善されてきました。今度は市民の声に応えて、負担軽減に力を入れるよう求めました。
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保険証がなければ医療機関にかかれない
働き盛りが手遅れ死に
国保税を１年間滞納すれば、保険証が取り上げられ、その代わりに資格証明書が交付されます。資格証明書では、医療機関の窓口でかかった医療費の全額（１０割負担）を支払わなければならないため、実質的に医療機関にかかることができません。
全日本民医連関連の医療機関の調査によれば、経済的理由で受診が遅れ、亡くなったケースはＨ２５年１～12月の１年間で５６件となっています（５月１９日発表）。
この中の約６割が、保険証が手元になかった人達です。貧困層の拡大で、６５歳未満の働き盛りが半数以上を占め、死因は「がん」が６４％で最多であるとのことです。
国保は、医療における社会保障制度です。誰もが安心して受診できるよう、保険証を交付するべきです。
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栗東民報 2014年9月1日号
日本共産党栗東市委員会発行
市委員長 國松清太郎
市会議員 大西時子
市会議員 太田浩美 |
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