市民には福祉削減・負担増を押し付けるいっぽうで
着実に億円単位で増える基金
H22年度から3年間で増えた基金は16億円!
市は危機的状況の財政を健全化するとして、『新・集中改革プラン』を策定しました。H23~25年度にかけて実施され、これにより保育園・幼稚園の保育料や水道料金の値上げ、福祉医療費助成の削減、中学校給食の廃止など、さまざまな負担増が押し付けられてきました。
市民から「いつまで我慢させるのか」「消費税率は上がり、年金は下がるし、大変です。福祉にもっと力をいれてほしい」等の声が寄せられています。そのいっぽうで、この間市が基金(貯金)を16億6000万円も増やしてきたことが、6月議会の太田議員の個人質問で明らかになりました(下表参照)。
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年度 |
H22年度 |
H23年度 |
H24年度 |
H25年度 |
財政調整基金 |
6000万円 |
3億4000万円 |
8億7000万円 |
10億円 |
減債基金 |
6000万円 |
2億1000万円 |
3憶3000万円 |
7億8000万円 |
合 計 |
1億2000万円 |
5億5000万円 |
12億円 |
17億8000万円 |
増減(前年度比) |
――――― |
+4億3000万円 |
+6億5000万円 |
+5億8000万円 |
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就学前の医療費無料化に必要な財源は
4000~5000万円
実施できる力は十分ある
太田議員は、子どもの医療費助成制度の拡充を求めて、個人質問しました。
今年の4月から入院費のみ中学校卒業まで無料化されました。しかし、通院にかかる就学前医療費に自己負担があるのは、県内の市町の中で、栗東市だけとなっています。市民から「入院費の無料化はうれしいことだけれど、通院費も無料にしてほしい」「せめて子どもがよく病気にかかる就学前だけでも、何とかなりませんか」などの声が寄せられています。
太田議員は、「この3年間で、基金が16億6000万円も増えている。子どもの医療費無料化のために必要な財源は年間4000~5000万円であり、実施できる力は十分ある」として、就学前の医療費を無料化するよう求めました。
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基金は不測の事態のために
しかし、市は「基金は不測の事態に充てる財源として必要である。子どもの医療費無料は、財政状況等を十分考慮して、慎重に検討していく課題である」との答弁を繰り返すだけでした
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市民には財政危機と言いながら
企業への補助金は16億円も!
その一方で、市は蜂屋地先に誘致した㈱リチウムエナジージャパンに、市はH22~H34年度(13年間)にかけて、なんと16億1000万円もの補助金を交付するとしています。
市民には財政が危機的であると説明し、あらゆる福祉施策を削りながら、企業には多額の補助金を交付すると言います。
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開発・企業優先の財政運営を 暮らし応援に転換を
太田議員は「市民福祉を削って積み増しした基金であるにもかかわらず、福祉のために使おうとしない。そのいっぽうで、企業には惜しみなく多額の補助金を交付する。こういう税金の使い方は、福祉の増進を最大の目的とする自治体として、間違っている」と指摘し、開発や企業優先型の財政運営を、市民の暮らし本位に転換するよう求めました。
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子どもの医療費助成制度
いまや中学校卒業まで無料が世間並みに
栗東市だけ 0歳児から有料!
この間、福祉水準を他市並みにすると言って、市民に多大な負担増が押し付けられてきました。そういう中で、H25年度末は、4億数千万円の黒字決算となる見込みであり、ようやく財政も健全化の方向となりつつあります。
不測の事態に備え、基金を積んでおくことは、安心安全のまちづくりの視点からも大切なことです。しかし、子どもの医療費助成の水準は、いまや中学校卒業まで無料が世並みとなっており、本市の「0歳児から有料」は、他市と比べて著しく低い水準です。その拡充は野村市長の選挙公約でもあり、ただちに改善すべきです。 |
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栗東民報 2014年6月22日号
日本共産党栗東市委員会発行
市委員長 國松清太郎
市会議員 大西時子
市会議員 太田浩美 |
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