栗東民報 2014年5月18日号


医療・介護の現場や幅広い国民から批判の声が続出

消費税は増税 社会保障は後退

 


認知症行方不明者1万人

高齢者人口は増加「 ますます深刻に

認知症やその疑いがあり、徘徊などで行方不明になったとして、一昨年警察に届け出られた人の数が9607人にのぼると言われています。

厚生労働省の調査では、H24年における認知症高齢者は462万人で高齢者の155%に達すると推計されています。認知症予備軍とされる軽度認知障害の高齢者は約400万人で、合わせれば860万人余りに上ります。

今後、高齢者人口は増え続けると予想されており、こうした認知症行方不明者問題など高齢化により発生する様々な問題の深刻化が懸念されます。

そういう中、安倍内閣のもとで医療・介護総合法案が審議入りし、医療制度や介護保険の見直しが検討されていますが、こうした課題解決には程遠い内容となっています。



『医療・介護総合法案』で 社会保障は後退

『認知症の人と家族の会』が「軽度認知障害や初期の認知症の人が適切なサービスを受けられなくなることを危惧します」として、法案に強い危機感を感じ、介護保険を後退させないでほしいと訴える署名運動を行っています。

この会が独自署名に取り組むのは35年前の発足以来はじめてで、4月末に約65000筆を厚労省に提出した後も広がり続けています。こうした動きからも、法案が国民の願う安心できる医療や介護から程遠いものであることが伺えます。

要支援1・2を 介護サービスから締め出し

医療制度では、県に強い権限を与えて、病院の病床削減を強行できる仕組みなどが盛り込まれています。強権的な手法で医療難民を生み出しかねません。

介護保険では、2000年の制度発足以来、かつてない大規模な改悪が目白押しです。なかでも、要支援1・2(軽度の介護サービス)の訪問介護と通所介護(デイサービス)を保険サービスから外す方針は、高齢者と家族から「これまでのような介護サービスが受けられなくなる」との不安が広がっています。

その受け皿となる市町からも「受け入れ困難」の声が上がっています。



 

消費税増税と一体で
医療・介護の削減と負担

社会保障を充実するためと言って、4月から消費税が8%に引き上げられました。しかし、実際に行われているのは医療・介護における給付削減と国民への新たな負担増です。

さらに、政府は消費税率10%へ引き上げようとしていますが、とても容認できるものではありません。




栗東市視覚障がい者協会

災害時の避難訓練を実施

ガイドヘルパーや民生委員も参加

5月11日、大宝東コミセンで栗東市視覚障がい者協会の避難訓練が行われ、太田議員が参加しました。内容は、湖南消防署からの講習会と避難の仕方(避難誘導)でした。視覚障がいの方々・ご家族だけでなく、ガイドヘルパーや民生委員さんも参加されていました。

一緒に避難できる人を

講習では、視覚障がい者が自ら避難所に行くなどの自助は難しく、共助に頼らざるを得ない。そのためにも、ご近所に一緒に避難できる人をつくっておくことが大事であるとのことでした。

 

防災の基本は日頃からの近所付き合い

避難訓練では、誘導する者は必ず視覚障がい者の前に立ち、不安を抱かせないために常に声をかけ続けることが大事であるとのことでした。

こういう細やかな配慮をするためには、日頃からの交流が大事だと実感しました。やはり、防災の基本は、隣近所との顔の見える付き合いですね。

こうした学習会や訓練の時間をもつことで、防災意識が高まります。参加させていただき、よい勉強になりました。

 






栗東民報 2014年5月18日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市委員長 國松清太郎
 市会議員 大西時子
 市会議員 太田浩美