後期高齢者医療の保険料
~4月からの改定に値上げが次つぎと
年間4000円以上の自治体も
滋賀県 : 平均3,726円(年間)の値上げ
ひとりあたりの保険料は65,888円(年間)に
後期高齢者医療制度の保険料は、2年ごとに改定されます。この制度は、加入者(75歳以上)の人口が増えれば増えるほど、医療にかかればかかるほど保険料が上がっていくしくみになっています。
高齢者人口が増加傾向であるため、H20年4月の制度開始時から保険料は下がることなく引き上がっていくいっぽうであることが懸念されていました。
H26年4月には3回目の保険料改定となります。東京都や京都府など全国的に年間4,000円以上の負担増になる都道府県が続出することがわかってきました。
滋賀県におけるH26・27年度の保険料は、一人あたり平均で3,726円(年間)の値上げになると発表されました(下表参照)。
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H26・27年度
(H26年4月から) |
H24・25年度
(現行) |
保険料 |
所得割率 |
8.73% |
8.12% |
均等割額 |
44,886円 |
41,704円 |
1人あたり平均保険料
(年額) |
65,888円 |
62,162円 |
上昇額(年額) |
3,726円 |
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1人あたり平均保険料
(年額) |
5,491円 |
5,180円 |
上昇額(年額) |
311円 |
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保険料の上昇率 % |
5.99% |
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栗東市における
加入者数 |
4,564人
(H25年12月末) |
4,269人
(H24年4月1日) |
滋賀県における後期高齢者医療保険料の改定内容 |
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高齢者の声が届かない 広域連合の議会
2月5日に開催された滋賀県後期高齢者医療広域連合(以下、広域連合)の議会において、保険料率の改定が決定されました。
広域連合議会の議員は、各市町の市長・副市長・市(町)会議員から1名を選出することとなっています。栗東市からは野村市長が選出されています。他の市町からも、市長もしくは副市長が選出されています。
保険料や制度の運営方法などは、広域連合の議会で決められます。高齢者の生活に直接影響するため、生活実態や意見等が反映されるべきです。しかし、いつ開催されたのか、どういう議論がなされたのか、ほとんど知られていません。
市民の声が反映されているとは思えません。
広域化は事務の簡素化・効率化が図れるだけで、市民の声はきわめて届きにくくなります。
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安心して医療が受けられるよう保険証の交付を
高齢者の負担軽減を
滞納による保険証の取り上げは、75歳という年齢では命に関わる問題です。こうしたことから、栗東市では短期保険証で対応しているとのことです。
4月から消費税率が8%に引き上げられます。高齢者の生活はますます苦しくなることが予想されます。暮らしを守るべき自治体として、あらゆる手立てを講じて、高齢者の負担軽減に取り組むことが求められます。
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75歳になったらもれなく加入させられる
後期高齢者医療制度とは
75歳以上を年齢で差別との批判
後期高齢者医療制度は、75歳以上が加入する医療保険で、H20年4月から開始されました。この制度は75歳以上の高齢者に対し、
①数多くの疾患をかかえ、治療が長引く。
②認知症の人が多い。
③いずれ避けることのできない死を迎える。
という3つの特性をあげ、今後高齢者人口が増えることによる医療費の自然増を抑えるためにつくられました。
年金から保険料が天引きされ、医療報酬が74歳以下と別立てになることから、75歳以上を年齢で差別するものであるとして、開始前から多くの批判が寄せられていました。こうした批判を受け、政府は「長寿医療制度」という呼び名を付けましたが、制度の中身は何も変わっていません。
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滞納者から保険証の取り上げを義務づけ
国保税を1年間滞納すれば保険証が取り上げられます。しかし、75歳以上の高齢者からの保険証の取り上げは、直接命に関わる危険性が高いことから、除外されていました。
後期高齢者医療制度では、これまで適用されていなかった滞納者へ保険証の取り上げも、義務づけられています。歳を重ねれば、収入は減り医療費はかさむものです。高齢者に対し、こういう非人道的な制度は廃止すべきです。
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栗東民報 2014年2月16日号
日本共産党栗東市委員会発行
市委員長 國松清太郎
市会議員 大西時子
市会議員 太田浩美
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