国民健康保険制度の充実を求め
~野洲市長と懇談『湖南の国保をよくする会』
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誰もが安心して医療が受けられるよう
すべての被保険者に保険証の交付を
国の補助金が削減されるたびに国保税が引き上げられ、そのことによる滞納世帯の増加が全国的な問題となっています。保険税を1年間滞納すると、保険証が取り上げられ、その代わりに資格証明書が交付されます。
資格証明書では、窓口でかかった医療費の全額(10割負担)を支払わなければならないため、実質的に医療機関にかかることができません。
野洲市における資格証明書交付数(国保税の滞納により国民健康保険証が取り上げられた世帯数)は、栗東市に次いで多い数となっています。
『湖南の国保をよくする会』は、12月20日、野洲市長と懇談し、国保税の引き下げと全ての被保険者に保険証を交付するよう求めました。太田議員も『湖南の国保をよくする会』の一員として参加しました。
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野洲市での保険証が手元にない世帯数
栗東市に次いで2番目の多さ
野洲市における資格証明書交付数は、栗東市に次いで多い数となっています。去る11月29日の栗東市との懇談で、平田副市長は「政令や通達等を再度見直し、交付の仕方を検討していく」と答え、見直しを約束しました。
これを受け、『湖南の国保をよくする会』は、今度は野洲市を訪問し、資格証明書の交付方法の改善と、すべての被保険者へ保険証を交付するよう求めました。
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滞納者と面談せず 資格証明書交付のケースあり
野洲市の資格証明書交付数は179世帯(10/1現在)で、6月1日の172世帯(下表)より8世帯も増えていました。なぜ資格証明書の交付数が増えるのか、懇談が進む中で、その理由が明らかになってきました。
野洲市の担当者は「滞納者には、まず短期保険証を交付する。その期限切れが迫ってきた時、国保税が支払えない理由を提出するよう求める通知を出す。これに返事がない場合は、再度弁明の機会を与える通知を出す。それでも、反応がない場合に資格証明書を発送している」と答えました。
「滞納者を訪問していないのか」との問いには、「人員が足りないため、できていない」と答えました。つまり、滞納者に出会って保険税が払えない理由を確認することなく、資格証明書が交付されているケースがあることがわかりました。
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自治体名 |
国保世帯数 |
滞納世帯 |
資格証明書交付
(保険証の取り上げ)
世帯数 |
短期保険証交付世帯数 |
国保税額(円) |
世帯数 |
率(%) |
栗東市 |
7,403 |
1,054 |
14.24 |
216 |
701 |
460,500 |
草津市 |
15,959 |
2,884 |
18.07 |
47 |
218 |
432,000 |
守山市 |
9,266 |
1,195 |
12.90 |
9 |
619 |
390,300 |
野洲市 |
6,348 |
1,197 |
18.86 |
172 |
244 |
427,100 |
湖南市 |
7,233 |
1,017 |
14.06 |
72 |
531 |
404,000 |
大津市 |
47,341 |
6,774 |
14.31 |
21 |
3022 |
395,700 |
*2013.10.16付け滋賀民報から抜粋
*国保税は40歳代夫婦と子ども2人の世帯で試算(介護分は含まず) |
*資格証明書とは
国保税の滞納が確認されたら、正規の保険証ではなく、まず有効期間の短い『短期保険証』が交付されます。さらに、滞納が1年以上続いた場合、資格証明書を交付してもよいとされています。資格証明書は、保険証ではないため、病院の窓口でかかった医療費の全額を支払わなければなりません。よって、厚労省の通知等では、その交付にあたっては、滞納者と面談のうえ、国保税が支払えない特別な理由の有無を確認し、その理由がないと判断された場合にのみ交付してもよいとされています。 |
山仲市長
「いろんな手立てで減らしていく取り組みをしたい」
山仲市長は、保険税の引き下げについては「全体的な財政支援がない限り、難しい」と答えました。
資格証明書の交付については、「野洲市では、生活相談の総合窓口を設置し、そこで様々な滞納の相談にあたっている。単に国保だけの問題とせず、他の公共料金の納付状況と合わせて総合的に一人ひとりを支援している」と答えました。
さらに草津市や守山市の状況(資格証明書が少なくなっていること)について、「単に減らすだけでは問題点を隠すことにつながりかねない」としながらも、「様々な手立てで、減らしていく取り組みをしたい。もう少し時間がほしい」と答えました。
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資格証明書交付数(保険証が手元にない世帯数)が
県内でだんとつに多い栗東市
ただちに減らす取り組みを
栗東市と野洲市に共通していることは、滞納者と面談せずに資格証明書を交付していることです。出会って話を聞かない限り、滞納理由を把握することや納付相談に応じることなどできません。
杓子定規的な手続きではなく、もっと丁寧に、市民一人ひとりの生活支援をしていくことが求められています。
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栗東民報 2013年12月29日号
日本共産党栗東市委員会発行
市委員長 國松清太郎
市会議員 大西時子
市会議員 太田浩美
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