栗東民報 2013年6月2日号


国民健康保険制度と
     社会保障の充実に向けて

草津栗東社会保障推進協議会 ~自治体へ要請行動
   

県内で実施していないのは栗東市だけ

 就学前までの外来医療費の無料化を

草津栗東社会保障推進協議会(社保協)は、毎年草津・栗東・守山・野洲市に対し、国保や社会保障の充実を求める要請行動を行っています。去る5月23日、栗東市と野洲市に要請書(裏面参照)を提出し、懇談を行いました。

栗東市の要請には、20数名が参加し、県下で一番高い国保税の引き下げや生活困窮者への減免制度の充実、病気の早期発見・早期治療のために特定健診や各種がん検診の充実などを求めました。

子どもの医療費助成について、市がH26年度から入院費のみ中学生まで無料化すると説明したことに対し、参加団体の『栗東の医療をよくする会』は、大変喜ばしいことと評価しつつ、「それでも県内自治体の中でもっとも遅れている。せめて就学前だけでも外来も無料化してほしい」と訴えました。市は「財政的にきびしい」と答えました。

なお、草津・守山市との懇談は日程調整中で、決まり次第行われます。

 


 県下一高い栗東の国保税 払える額に引き下げを

栗東市の国保税は所得300万円(夫婦・子ども2人の4人世帯)で年間約53万円(所得の17・7%)となっています。国保税が生活を圧迫し払いたくても払えない。払えば生活できないとして、引き下げを求める声が強く出ています。

これに対し、市は基金(貯金)もなく、国からの補助も削減され、引き下げは困難との見解を示しました。また、国保税が払えず保険証が交付されていない世帯は、226件(5/1時点)とのことでした。

社保協は、他府県では国保税を納められず、保険証を取り上げられたため、受診遅れで死亡に至ったケースも報告されており他人ごとではない。安心して受診できるよう、全ての世帯に保険証を交付するよう求めました。あわせて、一般会計からの繰り入れも視野に入れ、国保税を払える額に引き下げるよう求めました。

日野町にある5つの小学校では校内に調理場をもつ自校方式による給食が実施されています。そういう中で、H22年10月、『自校方式による中学校給食の実現』を求める6669筆の署名が、議会・市長・教育長に提出されました。

 おとなの風しん 予防接種に助成制度

草津市が6月1日から実施
全国的に風しんの流行が続いており、胎児への影響が危惧されています。
風しんの予防接種は、子どもは無料で受けられますが、大人への助成制度はなく、1回1万円程度かかります。草津市は、6月から19歳以上の妊娠を希望する女性と同居家族を対象に接種費用の7割(上限7000円)を補助することを決めました。

栗東市は「今のところ実施予定はない。近隣市の状況を見ながら検討する」と答えました。

野洲市 特定健診の無料化で受診率がアップ 

栗東市も負担軽減を
野洲市では、H23年度から40歳以上にかかる特定健診の受診料を無料にしました。その後、受診率が40~44歳で17.8%→25.9%に、50~54歳で21.0%→27.5%に大きく上がったと話されました。

どこの自治体でも、高齢者層に比べ、働く年齢層の受診率が低くなっています。野洲市が実施した健診の無料化は、市民の健康づくりや働き盛りの受診率向上につながったと言えます。甲賀市も数年前から無料化しています。

栗東市の特定健診の受診料は1500円です。市民から負担軽減を求める声が寄せられています。




栗東市のPRやイメージアップのために新調
 『くりちゃん』の着ぐるみ

製作費70万円に批判の声も

5月17日の議会説明会で、新しい『くりちゃん』の着ぐるみが披露されました。『くりちゃん』の新調は、今年度の元気創造事業として実施されたもので、製作に要した予算は70万円です。

市は、あらゆるイベントで活用し、『くりちゃん』に親しんでもらい、市内外に栗東のイメージアップを図っていくと説明しました。市民から「PRに着ぐるみはよいと思うが、やはり暮らしのことを第一にしてもらいたい」「財政がきびしいと言って、保育料は値上げされ、バス遠足の補助も削られた。それなのに着ぐるみに70万円も使うなんて。納得いかない」などの声も寄せられています。

本来、税金は市民の暮らし守ることを最優先に使われるべきものです。『新・集中改革プラン』であらゆる福祉・教育施策が削減される中、どうしても新しい着ぐるみが必要なのでしょうか。税金の使い方が問われています。

 




栗東民報 2013年6月2日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市委員長 國松清太郎
 市会議員 大西時子
 市会議員 太田浩美