栗東民報 2013年9月29日号


所得の17.6%を占める栗東市の国保税
~所得300万円(4人世帯)で年間53万円も!

高すぎて払いたくても払えない 国保税の引き下げを
9月議会が26日に閉会しました。
H24年度決算で、栗東市の国保会計は1億6240万円の黒字です。また、一般会計における基金残高は昨年度より6億5000万円増の11億9800万円となっています。太田議員は、個人質問でこうした財源を活用し、国保税の引き下げを求めました。

栗東市の国保税は、所得の17.6%を占めており(下表参照)、あまりにも高すぎて払いたくても払えない、払えば生活ができないとして、引き下げを求める強い声があがっています。



 自治体名  国保税 年額 (円)  所得に占める割合(%)
 栗東市   530,300円   17.6
 草津市   531,600円    17.7
 守山市   488,900円   16.2
 野洲市   511,400円   17.0

     *所得300万円・40歳代夫婦と子ども2人の世帯で試算

草津市はH22年度から
一般会計からの繰り入れで値上げを抑制

栗東市の国保税は県下で1番高い額でした。しかし、H25年度に草津市が引き上げを行ったため、第2位になりました。

草津市はH22年度から、値上げを抑えるため、毎年一般会計から8000万円~1億3000万円の繰り入れを行ってきました。今後も、一般会計からの繰り入れは継続するとの説明を受けました。



守山市はH25年度 引き下げを実施

特定健診の無料化も検討中
守山市は、H24年度から基金等を活用し、国保税の引き下げを行いました。さらに特定健診の無料化も実施に向け検討しているとの説明を受けました。

周辺市では、市として高すぎる国保税の引き下げや医療費負担を抑える努力がされていると感じました。



栗東市の国保税が高いのは
一般会計からの繰り入れをやめたため

栗東市の国保税が県下でもっとも高くなった要因は、毎年行っていた一般会計からの繰り入れをH21年度からやめ、4年連続で値上げを行った結果です。
 さらに医療関連だけで 5億6800万円の負担増
国保税の値上げと同時に、栗東市はH20年度から『財プロ』や『新集中改革プラン』等で、高齢者や障がい者・就学前などの福祉医療費の有料化、高齢者インフルエンザ予防接種の値上げなど、数多くの医療関連の事業において負担を増やしました。

H20~24年度における市民への負担増は、医療関連だけで約5億6800万円にのぼっていることが、太田議員の質問で明らかになりした。


「一般会計からの繰り入れできない」と答弁しながら

明確な理由示せず

太田議員は、周辺市の状況を訴え、国保会計や一般会計の剰余金・基金などの財源があることも示したうえで、国保税の引き下げを求めました。しかし、市は国の指導に法的根拠がないと認めながら、「国の指導で一般会計からの繰り入れはできない」との答弁に終始しました。

さらに、「一般会計からの繰り入れは、草津市で行われている。なぜ栗東市でできないのか」との追質問に対しても、市は明確な理由が示せませんでした。



台風18号による被災地視察

山下よしき参議院議員・栗東市へ
台風18号は、全国各地に多大な被害をもたらしました。栗東市においても、民家の1階部分が流され、死者が出るなど、かつてない大きな被害に見舞われました。亡くなられた方にはお悔やみ申し上げるとともに、被災された方々には心からお見舞い申し上げます。

台風18号が通過した翌日(16日)の午後、太田議員は特に被害の大きかった下戸山、安養寺山付近、金勝川(目川地先)、観音寺などを視察しました。その状況を見て、17日に栗東市に被害の実態調査と早急に復旧への対応を求める申し入れを行いました(下記参照)。

20日(金)、日本共産党山下よしき参議院議員が、栗東市を訪れ、下戸山(住宅が流された安養寺山すそ)と金勝川決壊部(目川地先)を視察しました。山下参議院議員は「実際に見て被害の大きさ・ひどさがよくわかりました。政府に、被災自治体に対し財政支援を行い、被災者の生活再建と地域の復旧を進めるよう緊急要請をしました。一日も早い復旧に向け、一緒にがんばりましょう」と話され、次の被災地に向かいました。

     


                                        2013年9月17日
栗東市長 野村 昌弘 様

台風18号による被害の実態調査と早急な復旧への対応を求める緊急申し入れ

                 日本共産党栗東市委員会 委員長 國松清太郎
                 日本共産党栗東市議会議員     太田 浩美
                 日本共産党栗東市議会議員     大西 時子


 日頃より市民福祉の向上にご尽力いただき、ありがとうございます。
 9月15日~16日にかけて通過した台風18号は、住宅を全壊し死者を出すなど、これまで災害が少なかった本市に多大な被害を及ぼしました。貴市におかれましては、現在被害の実態調査やその対応に全力をあげていただいており、敬意を表します。
当議員団と致しましても、16日に地域を巡回して調査を致しました。住民によって復旧作業が行われている地域もありました。しかし、思った以上に被害が大きく、住民の協力だけでは復旧が困難と思われる箇所も数多くあると感じました。
そこで、下記にて対応いただきますよう申し入れます。


<要望事項>
1、栗東市における台風18号による被害状況を詳細に調査されたい。特に、河川や水路の増水によって氾濫があった個所は、早期に安全対策を講じられたい

2、ひきつづく土砂くずれ、迂回路の崩落など、2次災害の危険について、安全対策を講じられたい。あわせて、危険性について、周辺住民にしっかり周知されたい。

3、バスなどの公共交通、電気・水道など、ライフラインの早期復旧に取り組まれたい。

4、農業の被害救済に力を尽くされたい。

5、家屋の廃棄家財や土砂等の回収・処分に対して、市が援助し、早期に解決するよう尽力されたい。

6、当議員団の巡回で、特に緊急に対応する必要があると思われる箇所を下記に記載しました。早めに対応をお願い致します。
 <緊急対応を求める箇所>
①観音寺の水道水源の復旧を急がれたい。早急に復旧までの目途を立てられるとともに、当分の間当該地域の水源を確保されたい。

②金勝川・目川付近における住宅の被害について、市として復旧への支援をされたい。
 金勝川の被害対策を講じるよう県に要請されたい。

  
  


③安養寺地域の農地における溜まり水を、早期に除去されたい。


  

④上砥山・O宅における家の中と付近の土砂の除去、および崩壊した裏山の安全対策を講じられたい。

  





栗東民報 2013年9月29日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市委員長 國松清太郎
 市会議員 大西時子
 市会議員 太田浩美