契約は「10年間で50億円以上・
1年間5億円以上を10年間納税する」
契約書に定められた納税額が確保できない
㈱クリアーゲートへの貸付け
栗東市は、たばこ業者4社に対し、合計で19億円を10年間貸し付けています。4番目に貸し付けた㈱クリアーゲートには、H20年7月に2億5000万円、H21年4月に2億5000万円の合計5億円を貸し付けました。
貸付け時に交わした金銭消費貸借契約書(以下、契約書)には「市税を10年間で50億円以上を納入するため、各年度(4月から翌年3月までの12ヶ月)で5億円以上を10間納入する」と記載されています。ところが、貸付けからわずか3年目のH22年度から、年間約1億3000万円しか納入されていません。
税収確保のためと言って、税金を貸し付けた責任が問われています。
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契約を守られせる具体策もなく
景気好転のきざしを待つだけか
㈱クリアーゲートの納税額(年間5億円以上)が確保できない理由について、市は「景気低迷により売り上げが低下し、経営が厳しいため、5億円が確保できない」と答えています。
年月が経てば、情勢が変化するのは当然です。さまざまな変化に左右されることなく、一定の税収を確保し、市民生活をまもるために、契約を結んだはずです。
市は、今後情勢が好転して、契約が守られるようクリアーゲートと協議を重ねていると言います。そのための具体策について質問しましたも、何も示されず、好転の兆しは見えてきません。
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10年間50億円確保が困難と
明確になった時点で 法的対応を考える
税収を確保し、市民生活をまもることが、税金を貸し付けた市の責務です。
「3年も納税額が守られないのは、明らかに契約違反ではないか」との太田議員の質問に、市は「現時点では、そのように判断していない」と答えています。
「しかし、実際に年度ごとの納税額が、契約に満たない。好転する具体策もない状態で、景気の回復を待つだけでは10年間50億円の納税も困難と言わざるを得ない。法的対応が必要ではないか」と指摘すると、市は「10年間で50億円が確保できないことが明確になった時点で、法的対応を考える」と答えました。
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契約書に義務付けられている
「公正証書」もいまだ未作成
市は相手業者に作成を求めていない
契約書の第4条には「*公正証書の作成義務」とあります。市から㈱クリアーゲートに作成を請求すれば、直ちにこの契約による債務について強制執行の認諾のある公正証書の作成に必要な手続きをすることになります。
これについても、市は、いまだに相手業者に請求すらしていないと答えています。市として、税収確保に手を尽くしてきたとは言い難い事実が見受けられます。
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*公正証書を作成しておけば、お金の返済がない時に、いつでも相手の財産(預金・家財・給与など)を差し押さえることができます |
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市民生活をまもる立場で
相手業者にもっときびしい対応を
㈱TSR・㈱CSRへの貸付金が返済されない問題で、市は㈱TSRを提訴しなければならなくなりました。裁判を経て、借りた事実は認めたものの、いまだに貸付金は返済されず、市の財政に負の影響を与えています。
こうした失敗を繰り返さないためにも、直ちに公正証書の作成を請求しておくべきです。同時に、契約にもとづいた納税額の確保や今後の対応などについて、相手と協議するべきです
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財政危機と言い市民には
10月から水道料金の値上げ
市民には財政危機と言い、様々な暮らしにかかる予算が削減されました。この10月からは水道料金が値上げされます(基本料金10%アップ)。その一方で、業者に対しての甘い対応は許されません。
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栗東民報 2013年8月25日号
日本共産党栗東市委員会発行
市委員長 國松清太郎
市会議員 大西時子
市会議員 太田浩美 |
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