栗東市土地開発公社の保有地は「市民の財産」
安易・安価な処分をせず
市民参画による有効活用を
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『市民債』の公募・農業委員会との協議など
市民の理解と協力による解決を求め
―日本共産党が申し入れ―
栗東市では、財政再建を図るため、国の支援(第三セクター等改革推進債)を受け、経営困難となった土地開発公社を解散するための取り組みが進められています。
帳簿価格165億円もの公社保有地の時価は、いまや35億円にまで下落しており、いかに市民負担を軽減し、市民の理解と協力を得ながら、処分を進めるのかが重要なポイントです。
8月13日、日本共産党栗東市委員会は、土地開発公社名義の土地は市民の財産であり、安易・安価な処分をせず、市民参画による活用策を講じるべきであるとして、『市民債』の公募、農地処分については農業委員会など農業団体との協議の場を設けること等を求めた要望書を、市に提出しました(要望書の内容は下記参照)
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*『市民債』とは
「ミニ地方公募債」とも呼ばれ、財政面での市民参画を目的とし、自治体が公募により発行する。対象事業は、学校の耐震化等公共施設の整備や身近な道路整備など様々。利率は、国債の利回りを参考に決定されるケースが多い。
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平田副市長は
「安易・安価な処分はしない」
平田副市長と要望内容について、1時間ほど懇談しました。
副市長は、『新・集中改革プラン』と『3セク債の活用』で、市の財政再建を図りたいとし、「H25年度末までには土地開発公社(公社)を解散し、3セク債を発行する予定である。現在、有識者による公社経営検討委員会(検討委員会)を実施しており、その中で時価の下落も激しく、公社の置かれている状況は深刻であると理解された」と説明しました。
さらに「今後、検討委員会の中で、公社保有地の処分や公社の経営等について議論が進むが、市として安易・安価な処分をすることはない」と答えました。
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保有地処分
市民参画に前向きな姿勢 検討委員会は、8〜12月にかけて4回開催され、年内に市長に報告書を提出する予定となっています。副市長は「検討委員会で、早期処分か、3セク債に乗せる土地かの区分をしていく」と答ました。
保有地の処分にあたっては、市民負担をできる限り軽減し、徹底した情報公開により、市民の理解と協力を得て、解決を図るべきとする日本共産党の申し入れに対し、
市は「早期処分対象の土地としては、県事業の葉山川改修工事用地や農地などを考えており、農地の処分については農業委員会や農業団体、他の関係団体との協議も必要と考えている」答え、市民参画での取り組みに前向きに検討したいとの意向を示しました。
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『市民債』を公募し 保有地の有効活用を
公社保有地を市が買い戻す際、『3セク債』と併用して、『市民債』を公募することで、市民負担の軽減を図るよう求めました。
これに対し、副市長は「(公社保有地を)市民に活用いただければありがたい」と前向きな姿勢で、「他の自治体では5年の償還で募集しているのが一般的だが、もっと調査をし、期間や対象用地などについて検討をしていく」と答えました。
日本共産党は、市民から強い要望のある栗東西中学校の大規模化対策や中央公民館の再建などにも、公社保有地を有効活用することで、出来る限り市民負担を軽減するとともに、財政再建を進めながら、市民サービスの向上に努めるよう求めました。
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2012年8月13日
栗東市長
野村 昌弘 様
日本共産党 栗東市委員会
委員長 国松清太郎
日本共産党 栗東市議会議員
太田浩美
大西時子
栗東市土地開発公社の解散に関わる要望
暦の上では立秋が過ぎたとはいえ、残暑厳しい日々が続いています。
日頃は、市民生活向上のためにご尽力いただいていることに敬意を表します。
表題の件、栗東市におかれましては、国の支援(第三セクター債、30年返還・利息1.5%の2分の1地方交付税措置)を受けて、栗東市土地開発公社を解散するための取り組みが進められています。市民負担を出来るだけ軽減し、徹底した情報公開のもとに市民の理解と協力を得ながら解決が図れることを願い、下記にて提案いたします。
ぜひ、ご検討いただきますようお願い申し上げます。
記
1、「市民の財産」である土地開発公社名義の土地については、安易に処分することなく市民参画による活用策を講じること。
2、第三セクター債と併用して、市民参加による「市民債」を公募し、財政再建を図り、市民負担の軽減と市民サービスの向上に努めること。
3、土地開発公社名義の農地処分にあたっては、農業委員会や農業協同組合などの農業関係団体と協議する場を設けること。
以 上
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栗東民報 2012年8月19日号
日本共産党栗東市委員会発行
市委員長 國松清太郎
市会議員 大西とき子
市会議員 太田ひろみ
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