栗東民報

栗東民報 2012年4月29日号

 たばこ貸付金未回収問題  
市は10年間で50億円以上の税収が見込めるたばこ業者4社に、合計19億円を10年間貸し付けています。

返済期日までに一括弁済する約束だったにもかかわらず、期日が過ぎた2社からの返済がなかった問題で、そのうちの1社(キシダサービス梶jからは民事調停の申し入れがあり、今後10年間で貸付金4億円を分納返済することが、H23年5月30日に決まっています。

もう1社(鰍sSR)に対し、市は返済を求め提訴していました。
 

 
 概SRに返済を求めた貸付金は4億5000万円
   その一方で・・・
H24年度削減した福祉・暮らし予算は4億4400万円
*鰍sSRへの貸付金が5億円であるのに対し、返済請求額が4億5000万円となっている理由は、市が5000万円の担保金と相殺したからです


貸付金の返済を求める裁判に「勝訴」

相手企業が貸付金の全額返済を認める

鰍sSRから貸付金5億円が、返済期日が過ぎたにもかかわらず返済されないことに対し、H23年3月25日の議会の議決を経て、市は「貸付金の全額返済および金銭消費貸借契約証書(貸付け時に交わした契約書)に記載された損害金の支払い」を求めて、大阪地方裁判所に提訴しました。

4月20日に行われた議会説明会において、その後の弁論準備手続き等を経て、3月26日、鰍sSRから市の請求内容を全面的に認めるとの意思表示がなされ、裁判が概ね終結したとの報告がありました。

全額回収に向けた積極的な対応を

鰍sSRが貸付金の返済を全面的に認めたことは、当然と言うべき結果です。しかし、実際に4億5000万円の貸付金がどのように返済されるのか、今後の対応については弁護士を通しての協議となります。

太田ひろみ議員が全額回収の見通しについて質問すると、市は「一括返済を基本に速やかな返済を求めていく」と答えました。

しかし、一方ではキシダサービス鰍ニの間で10年間の分納返済の調停が成立していることから、同様の申し入れも視野に入れた対応も考えていると説明しました。貸したお金は全て税金です。速やかな回収に向け、積極的な対応が求められます。


契約書に義務付けられた「公正証書」
 作成を怠った市の失政

金銭消費貸借契約証書の第4条には「公正証書の作成」が義務づけられています。公正証書を作成しておけば、提訴しなくても直ちに相手の資産等を差し押さえることができ、貸付金回収に向けて裁判などの手続きは必要ありません。

ところが、作成されていなかったために、提訴しなければならなくなりました。

たばこ業者への貸付金未回収問題において、10年間にわたって公正証書の作成義務を怠ってきた市の責任は、非常に重いと指摘せざるを得ません。
 

残りの貸付金は10億円 回収への対応は

今後返済期日を迎えるたばこ業者は2社(鰍bSR・潟Nリアゲ―ト)で、合計10億円を貸し付けていますが、2社とも公正証書が作成されていません。

たちまちH24年度には、鰍bSR(5億円)の返済期日を迎えます。太田ひろみ議員は、間もなく返済期日を迎える鰍bSRは、鰍sSRの同系列の企業であることから、裁判結果を受けて、再び裁判となることのないよう速やかな返済を求めるとともに、潟Nリアゲートに対し、早急に公正証書を作成するよう求めました。

市民には、財政難を口実に『新・集中改革プラン』の名で、H24年度には4億4400万円もの福祉・暮らし予算を削減しておきながら、たばこ業者との契約書に記載された公正証書作成義務を怠ったうえ、一括返済の約束が果たされない事態の繰り返しは許されません。

貸付金が一括返済されていれば、市民への負担増はもっと少なくて済んだのではないかとの声も寄せられています。

暮らし守ることを最優先にする市政運営目指して皆さんと一緒にがんばります。

 


TPPノー 「県民大集会」

栗東芸文会館『さきら』に1000人

4月22日、栗東芸文会館『さきら』において、JA滋賀中央会や県医師会、県町村会、日本共産党県委員会など県内の217団体と個人でつくる「TPPから県民のいのちと暮らし/医療と食を守る県民会議」による県民大集会が開かれ、1000人を超える参加がありました。

 JA滋賀中央会万木会長は「国民生活全般や経済に影響を及ぼすTPPの危険性を、県民に広く理解してもらう活動をしていきたい」と述べられ、県医師会越智副会長は「国民皆保険制度を崩壊させ、医療に格差を生じさせるTPPには反対する」と決意を述べられました。

日本共産党・穀田衆議院議員は、あいさつの中で「共同の輪を広げ、TPP反対の多数派世論を作るために力を尽くす」と表明しました。
TPP参加阻止のため、力を合わせてがんばりましょう。




説明: 写真
 超満員の栗東芸文会館
『さきら』大ホール
 










栗東民報 2012年4月29日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市委員長 國松清太郎
 市会議員 大西とき子
 市会議員 太田ひろみ