栗東民報

栗東民報 2011年10月9日号

日本では民主党政権も自民党や公明党も、財源の話になると消費税の増税など、庶民に負担を求める主張ばかりです。しかし、欧米では、財政危機打開の財源として、富裕層や大企業の経営者が「われわれに増税を」と声を上げています。


この違い なに?

日本 経団連

われられに減税を 庶民に増税を


経団連は14日、税制改正に関する提言を発表し、東日本大震災の復興財源に消費税を充てることを求めました。その一方で、法人税については減税の実施を改めて要求しました。

復興財源について、消費税を選択肢として排除すべきではないと強調し、2015年度までに10%にまで段階的に引き上げるよう提案しました。その際、1回の引き上げ幅を「少なくとも2〜3%とすべきである」とし、20年代半ばまでに10%台後半に引き上げることを求めています。

個人所得税の最高税率の引き上げは「経済活力に悪影響を及ぼす可能性」をあげ、拒否しました。
法人税については実効税率の5%引き下げを要求。震災復興財源としては3年間に限り、引き下げた5%分を限度に付加税を課す方式などを提起し、「純増税を行なうことは絶対容認できない」としています。

今後の法人実効税率については25%程度にまで引き下げることを求めています。


欧米 大企業トップ

われわれに増税を 繁栄分かち合おう

口火を切ったのは、米国の世界最大の投資持ち株会社「パークシャー・ハサウェイ」の経営責任者で、これまでの行き過ぎた資産家減税に触れ「億万長者にやさしい議会によって、長い間甘やかされてきた」とし、大資産家への増税を提案しました。

これに呼応し、米国の企業経営者や投資家、エールフランス会長らフランスの大企業トップ16人も「われわれに課税せよ」と題するアピールを発表、ドイツの資産家50人のグループ「資本課税を求める資産家たち」は、最富裕層への2年間の課税強化で1000億ユーロ(約10兆5000億円)の税収増が見込めると提案しました。

こうした提案の背景には福祉予算の削減や庶民増税などの緊縮策では財政危機を打開できないという危機感があります。

オバマ大統領は4470億円の雇用対策を大企業・資産家への課税強化でまかなう考えを表明。スペインでは3年前に廃止した富裕税の復活を検討。韓国でも来年実施の法人税率引き下げ対象から大企業を除外すると報じられています。




栗東市では「財政再建」と言いながら
市は財政危機の原因に、市民税やたばこ税などの税収が落ちこんだこと、土地開発公社の180億円にものぼる借金などを上げていますが、それだけではありません。たばこ業者への貸付金7億円の未回収や『後継プラン』に68億円を投入することも大きな要因です。これらは全て大型開発・企業優遇に関わるものばかりで、こうした市政運営が財政危機の大きな要因と言えます。

市民には「財政構築プログラム」の名で、H20年〜22年の3年間で15億4400万円もの削減や負担増を押し付けてきました。再びH24年度から「新・集中改革プラン」の名で、年間約5億円、H26年度までの3年間で合計14億4000万円もの暮らし・福祉に関わる削減をしようとしています。

その一方で、市は相変わらず大企業には甘く、潟潟`ウムエナジージャパン新工場誘致には5億円もの補助金を出し、さらに5年間もしくは10年間に渡って固定資産税を半額免除する大判振る舞いをしています。

この様なことを繰り返していては、市民の暮らしも市の財政も守れません。欧米のように福祉を充実し庶民の負担を軽くしてこそ、財政危機が乗り越えられるのです。暮らし守ること最優先の市政目指して、皆さんと一緒にがんばります。








栗東民報 2011年10月9日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市委員長 國松清太郎
 市会議員 大西とき子
 市会議員 太田ひろみ