栗東民報

栗東民報 2011年8月7日号

国ぐるみの『やらせ』が発覚!

九州電力の『やらせメール』 中部・四国電力の『やらせ質問』

保安院を政府から切り離し 独立した規制機関の強化を


国が主催したシンポジウムや説明会において、原子力発電所を監督する原子力安全・保安院(以下、保安院)が電力会社に命じて『やらせ質問』などを繰り返していた問題で、「推進機関の経済産業省と一体でまともな役割が果たせるはずがないと思っていたが、これほどひどいとは知らなかった」という声が寄せられています。

調査のきっかけになったのは九州電力の『やらせメール』問題ですが、中部電力や四国電力の『やらせ質問』、東京電力による過去の福島原発のトラブル隠しなども明らかになっています。

さすがに菅首相も「事実だとすれば由々しき問題」と言いましたが、言葉だけではなく、真相を徹底究明するとともに、ただちに規制機関(保安院)を推進機関(政府)から切り離し、国から独立した規制機関として強化することが求められます。


九州電力の『やらせメール』


玄海原発の再起動に向けた国主催の説明会で、九州電力が関係会社の社員などに賛成のメールを送るよう依頼したというものです。

経済産業省や資源エネルギー庁が同様の働きかけがなかったかどうか電力会社に調査を求めたところ、保安院自身が『やらせ』を指示していたことが明らかになりました。

中部電力の『やらせ質問』


2007年に静岡県御前崎市で開かれた浜岡原発4号機でのプルサーマル発電をめぐる国主催のシンポジウムで保安院が参加者を動員し、「反対派のみとならないよう」質問を作成し、地元の方に依頼するよう指示していたことが明らかになりました。

中部電力は、参加は組織したものの、「特定の意見を表明するよう依頼することは、さすがにできないと保安院に回答した」と言います。

四国電力の『発言例文』


2006年に愛媛県伊方町で開かれた伊方原発3号機でのプルサーマル発電をめぐる国主催のシンポジウムで、保安院が参加者の動員を指示。四国電力は社員などを組織し、地元からの参加者には『発言の例』を作成して、発言を依頼していました。

東京電力の『トラブル隠し』


いまから約10年前、東京電力が福島原発などで重大なトラブルを隠していたことが発覚し、実は関係者から経産省や保安院に内部告発が寄せられていたのに放置されていたことが明らかになりました。

当時の福島県知事は「今回の保安院の『やらせ』は、この言葉通りの実態を浮き彫りにした」と語られたそうです。


環境省に原発規制新庁というが・・・


菅政権は保安院を経産省から切り離し、内閣府にある原子力安全委員会と統合した新庁を環境省に設置する案を発表しました。環境省も経産省と同じ国の機関であり、独立した規制機関とは言えません。

国民の目線でのチエックも不十分であり、保安院の『やらせ』問題の真相究明を国ぐるみで隠すものだと指摘せざるを得ません。




ウソをつかない政治を
菅首相は「原発依存度を長期的に下げてやっていく」とは言っていますが、「原発をなくす」とは言っていません。原発の再稼動についても「地元の納得を得られるようしっかりやっていく」と述べ、推進の姿勢です。自民・公明などの各党も「安全な原発はきちんと動かすべき」として再稼働推進です。

しかし、国ぐるみの『やらせ』問題が明らかになり、これらが根拠のない「安全神話」を作り、福島原発事故の大惨事を招いたことから考えれば、今後どれほど「安全対策をとりました」と言ったところで、誰も信用できないのではないでしょうか。停止中の原発の再稼働は論外です。

国民が望んでいるのは、世論操作ではなく、ウソをつかない政治です。国から独立した規制機関を設置し、『やらせ』問題の真相究明をしっかり行なうべきです。その上で、今後エネルギー政策を国民とともに議論していくことが求められます。











栗東民報 2011年8月7日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市委員長 國松清太郎
 市会議員 大西とき子
 市会議員 太田ひろみ