福島原発事故
このような惨事を2度と繰り返さないために
福井県の原発を視察研修
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美浜原子力発電所を見ながら敦賀市議の話を聞く参加者
中央から左寄りに大西・国松・太田栗東市議
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敦賀原子力防災センター(オフサイトセンター)
美浜原発・高速増殖炉『もんじゅ』のPR館を訪問
全国には54基の原子力発電所があり、そのうちの14基が福井県若狭湾周辺に設置されています。その中には40年以上経過した原子炉もあり、福島原発の爆発事故を受け、早急に総点検・安全対策を行なうことが求められています。
同時に、全国的な取り組みとして、避難体制の強化、防災計画の見直しなど「災害に強いまちづくり」が重要視されています。
そういう中で、5月12日、国松・大西・太田市議と三浦農業委員は、日本共産党湖南地区主催の「福井原発」視察ツアーに参加し、放射能汚染への対応や避難体制、原子力に関わる交付金などについて学習しました。
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緊急時のシステムが
福島原発では役に立っていなかった
全国の原発の稼働状況を把握し、事故時には指揮を行なうオフサイトセンターが、福井県には4箇所あります。敦賀オフサイトセンターの防災担当者は,
「緊急時対策支援システム(ERSS)は、事故発生時の放射能の飛散などがリアルタイムで見られ、事故の状況把握や進展を予測できるもので、住民の安全確保のために開発された。しかし、今回の福島の事故では、電気設備が津波でやられてしまい、避難勧告等にあまり役に立たなかった」と話されました。
「ハイテクを使った設備が機能しなかったとは・・」と大変残念で腹立たしい思いがしました。
地震発生から2ヶ月以上が経過する中で、未だに事態収束の目途もつかず避難生活を強いられている状況を考えれば、危険な原子力に頼るのではなく、自然エネルギーへの転換を図っていくことが大事だと感じました。
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原発交付金や固定資産税で
敦賀市の財政が豊かに発電所立地自治体や周辺自治体には、国から交付金や補助金が交付されています。
敦賀市の交付金は、H19年度約16億円、H20年度31億円で、S46(当初)〜H20の累計は397億円にのぼり、産業・福祉・教育関連に充てているとのことでした。
発電所の固定資産税は、H21年度約38億円とのことで、これも市にとって大きな収入源となっていることがわかりました。
参加者からの「原発は危険なのでやめてほしい」の声に対し、敦賀市の財政担当者は「国策としての原子力を受け入れたことで、市の経済・雇用・生活が成り立っている。お気持ちはわかるが、すぐには難しい」と答えました。被災地の救援活動に参加された方から「現実(事故)との温度差を感じる」との声が上がりました。
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オフサイトセンター
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原発依存から抜け出そう!
避難体制・リスク管理・安全の大宣伝
敦賀市の避難体制は、10km圏域でしか策定されておらず、担当者は「福島の経験から20km圏域に見直していく」と答えました。
経済産業省原子力・保安院の検査官は「福島の事故を受け、追加の地質・海洋調査を行った。津波の想定は5.4mだったが、福島の9.5mの経験に基づき見直していく」と話され、「それで絶対安全ですか」との質問には、「想定を上回るリスクを、極力小さくしていく」と答えました。
どこに行っても「原子力は安全で、すばらしいエネルギー」との前提に立った説明ばかりで、逆に危機感を感じてしまいました。今回の視察で学んだことを多くの人に知ってもらい、原発依存から抜け出す運動を広げたいと思います。
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美浜原発PR館
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栗東民報 2011年5月22日号
日本共産党栗東市委員会発行
市会議員 国松清太郎
市会議員 太田ひろみ
市会議員 大西とき子
農業委員 三浦平次
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