栗東民報

栗東民報 2011年2月20日号

たばこ業者への貸付金が未回収
  5名の市民が監査請求


監査請求を提出する市民

5億円回収のために法的措置を

栗東市が数社のたばこ業者に19億円もの貸付を行い、その内の7億円が昨年末に返済期日が過ぎているにもかかわらず回収されていないことに対し、2月14日、5名の市民が監査請求を行いました。国松・太田・大西議員も、提出に参加しました。

監査請求の趣旨は「鰍sSRに対しておこなった5億円の貸付金が、返済期日を過ぎても、回収できていない。市として、これまで回収のための措置を怠ってきたことを認め、法的措置をとって回収すること」を求めています。

なお、残りの2億円については、相手業者のキシダサービス鰍ゥら市に調停の申し入れがあり、期限延長・分割返済などの話し合いが行なわれています。


『栗東市企業貸付け金条例』に違反と指摘

貸付の条件は『10年間で50億円以上のたばこ税の納入が見込まれるもの』となっています。これに対し、鰍sSRの納入状況は、契約当初から約5年間(H12〜16年度)で42億3千万円の納入がありました。しかし、H17年度以降の納入は、1万4000円で納入が止まったままです。

監査請求者である馬場美代子さん(前市議)ら5名の市民は、鰍sSRからの納入が滞っていることに対し、「栗東市企業事業貸付金条例違反である」とし、「そのことを指摘されながら、市は回収のためのたばこ業者への対応を怠ってきた」と主張されました。

さらに、条例そのものにも不備があると指摘。内容として、
@貸付額の10%(5千万円)の預金が担保されているだけであり、貸付金返済確保の『担保』とは言えない。

A貸付期間中に、納税されない事態となった場合の対応が規定されていない。
とされいてます。



企業優遇をあらため 暮らし・福祉優先の市政を

日本共産党議員団は、貸付金の返済困難とうわさが広がる中、市に業者への対応を質しました。その中で、担保となる資産等の調査が行なわれていないことや、契約書に明記されている『公正証書の作成義務』も怠っていることが明らかになりました。

公正証書を作成しておけば、貸付金の返済が履行されなかった場合、強制的に資産等の差し押さえができます。今回の監査請求では、このことも指摘されています。

市民には、財政危機だと言って、福祉や教育の大幅削減を押し付けながら、企業には甘すぎると指摘せざるを得ません。貸付金は全て税金であり、返済されるべきです。市の失政を、市民への負担増で乗り切ることは許されません。

このような企業優遇を続けていたのでは、暮らしは守れません。福祉・教育最優先の市政目指して皆さんと一緒にがんばります。












栗東民報 2011年2月20日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市会議員 国松清太郎
 市会議員 太田ひろみ
 市会議員 大西とき子
 農業委員 三浦平次