栗東民報

栗東民報 2011年2月6日号

高濃度の揮発性ガスが検出され
 有害物の存在が明らかに! 

地下水汚染の原因物の除去を


RD処分場では、ボーリング地点を決めるための表層ガス調査(初期調査)が終わり、ボーリング調査(本調査)が行なわれています。1月28日に開催された市議会の産業廃棄物最終処分場対策特別委員会では、ボーリング調査の現地視察や進捗状況等の審査を行ないました。

 表層ガス調査において、高濃度の揮発性有機化合物(VOC)が検出されており、この事実は地中の深いところに有害物が埋められていることを示しています。この場所を深く掘削し、地下水汚染の原因物を一刻も早く除去することが求められます。


掘削調査で深いところの
埋め立て実態の全容解明を

表層ガス調査は、地表から約1メートル下の地中から採取しています。今回の調査では、特に元従業員が埋めた証言した焼却炉付近から、高濃度で検出されており、証言の裏付けがとれた結果となりました。

県は、高濃度のガスが検出された場所を、深さ3mの筋彫りでドラム缶調査をするとしていますが、元従業員の証言には「20〜30mもの深いところに埋めた」とあることから、この程度の深さで数千本もの有害ドラム缶の有無を判断するとすれば、それは極めて不十分と言わざるを得ません。





ボーリングによって、掘り出された土壌
のコアから、多種多様な廃棄物が混在
して埋っていることがわかります


県の調査は『溶出試験』
専門家は欠点があると指摘

太田ひろみ議員が、どこに・何が・どのように埋っているのか、調査結果をわかりやすく説明するよう求めたところ、県は「埋め立て物でなく、主に分析結果を見て除去すべきかどうか判断する」と答えました。

県が行なおうとしている分析方法は『溶出試験』と呼ばれ、採取した試料を水に溶かし、溶け出さなければ有害性なしと判断されるものです。要するに「有害性がどれ程高い物が存在しても、溶け出さなければ、除去の必要はない」というのが、県の姿勢だと言うことです。

これに対し、有害物調査検討委員会の専門家からも、『溶出試験』には欠点があり、この調査結果だけでは、安全かどうか判断できないと指摘されています。


「真っ黒でどろどろの水が出た」
 手原農業用水井戸の調査を実施

太田ひろみ議員は「表層ガス調査で、高濃度のガスが検出された場所を掘削して原因物を除去することが必要。このことが、地下水汚染をくい止め、将来にわたって飲み水の安全を守ることにつながる」と指摘しました。

さらに、昨年8月に行なわれた地下水の下流域調査で、「真っ黒でどろどろの水が出た」として不安の声が上がっている手原農業用水井戸の詳細調査を求めたところ、市は「3月末までに実施する」意向を示しました。住民立会いで、実施されます。

安心して暮らせる環境と安全な飲み水をまもるため、皆さんと一緒にがんばります。








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栗東民報 2011年2月6日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市会議員 国松清太郎
 市会議員 太田ひろみ
 市会議員 大西とき子
 農業委員 三浦平次