栗東民報

栗東民報 2011年1月23日号

栗東市における待機児童数
 ・0歳児 32名
 ・1歳児 16名
 ・2歳児  6名
 合 計  54名
保育園に入園申し込みをしても、満杯で入れない子ども達が、全国で26,000人もいると言われています(厚労省発表)。こういう子ども達を待機児童と呼んでいます。栗東市においても毎年待機児童が出ており、昨年度は82人にも及んでいました。

市は待機児童の解消の方策として、9つの公立園の内4園を民営化するとして、今年度4月から市立大宝保育園が民営化されました。ところが、現実は絵に描いたようには進まず、1月18日現在で54名もの待機児童がいることが明らかになりました。保育責任をどう果たしていくのか、公的保育の充実が求められています。


国の『新システム』では
公的保育責任も 保育園の増設も保障なし

国が2004年に、公立保育園への国庫負担金を廃止して、一般財源化(地方交付税化)したことで、不交付団体の栗東市は保育にかかる補助金が大幅に削減され、保育園の整備が十分にできなくなってきました。市は保育責任を負っていますが。果たされていないのが現実です。

待機児童解消のためには、国と自治体の責任で認可保育園を増やすことが求められます。しかし、民主党政権が2013年度導入を目指している『子ども・子育て・新システム』では、市町の保育義務をなくし、入園定員の上限もなくし、園庭避難経路の設置などを定めた「保育の最低基準」までも廃止しようとしています。

さらに、『新システム』では、現在市に申し込んでいる入園手続きを、保護者が保育園に直接契約することになり、市が待機児童を把握する責任もなくなります。

保育園が増える保障もなければ、待機児童もなくならない。本当に保育が必要とする家庭が、受けられなくなる可能性が出てくるとして、保育関係者からは、『新システム』反対・公的保育の充実を求める声が上がっています。


市の責任で 正規保育士の増員を

公務員の定数削減が進む中、栗東市の保育園では、正規保育士が不足し、その不足分を臨時保育士で対応してきました。しかし、臨時保育士が十分確保できず、そのことも待機児童を増やしている一因です。

日本共産党は、正規保育士数をできる限り増やして、待機児童をなくすよう何度も要求してきました。市の職員定数は541名で、国の行政改革大綱等(「国の方針」によれば、475名が上限となっています。現在の市職員数は462名であり、少なくとも13名は増員可能と言えます。

市は「一般職員を削減しても、正保育士は削減していない」と言いますが、待機児童解消のための努力が最大限できているかどうかについては、不十分と言わざるを得ません。正規保育士を出来る限り増やして、保育責任を果たすべきです。






















栗東民報 2011年1月23日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市会議員 国松清太郎
 市会議員 太田ひろみ
 市会議員 大西とき子
 農業委員 三浦平次