栗東民報

栗東民報 2010年12月19日号

12月6日から議会が開会されました。13日には、新市長の所信表明に対し、各会派による代表質問が行なわれました。野村市長の所信表明は、『官から民へ』のさらなる前進・経営感覚での行政運営を基本理念とし、その中で『5つの安心』を柱に市政運営を進めるとしています。
日本共産党議員団は、国松清太郎議員が代表質問を行いました。その一部として、教育関係の内容をご紹介します。




開発優先・企業優遇の市政から
 暮らし・福祉・教育優先の市政運営を

国松清太郎議員は「『5つの安心を』を保障するためには、地方自治体の役割とは何なのか、改めて問い直す必要がある。これまでの前国松市政の『官から民へ』では、財政危機を深刻化し、市民にはサービス低下や負担増にしかならなかった。市長の所信表明では、財政再建への方策が全く示されていない」と指摘しました。

その上で、市民にはこれまでの3年間で14億円余の負担増を押し付けながら、その一方で2つの企業に奨励金8億円と固定資産税50%の減額をとる企業優遇の市政運営のあり方を、暮らし・福祉・教育最優先に転換するよう求めました。

それに対し、市長は「企業立地を進めるためにも奨励金は有益な投資である」とし、『(新)集中改革プラン』を策定し、さらに市民サービスを削減する意向を示しました。
*『5つの安心を』とは・・
 野村市長の市政運営の柱で、「経済に安心を」、「子育てに安心を」、「福祉・健康に安心を」、「暮らしに安心を」、「行政に安心を」の5つで構成されています。



学校への冷暖房設備の実現を

今夏の学校での最高気温は38℃(大宝小)と記録されています。暑さ対策として、保護者から要望の高い小中学校へのエアコン設置は、市長の選挙公約でもあります。県内では、近江八幡市が設置の方向で動いています。国松清太郎議員は、具体的な計画を示す様迫りました。

期待した市長の答弁は「財政状況や国の補助制度を見極め、設置計画を検討する」にとどまりました。公約実現に向けた積極的な対応を求めました。


栗東西中学校のマンモス化解消を

栗東西中学校における生徒数は、H34年度には1422名と予想されています。現在1000人対応の校舎増築工事がなされていますが、それ以降の対応策が示されていません。西中の大規模化は、校区再編成にも関わることから、他の校区からも不安の声が出ています。早期に市立中学校の将来的な方針を示すよう求めました。

それに対し、「生徒増の傾向が鈍化している。現在の小学校区を分離する学区再編には反対という意見が大半である」とした上で、「保護者や地域住民の意見や財政状況などを総合的に勘案し、来年5月時点の生徒数を見て方針を決める」と答えました。


少人数学級制の推進を

保護者や教育関係者の強い声に応えて、国がH23年度から8年間かけて、小1〜6年生・中1〜3年生を30〜35人学級にする方針を決めました。これを受け滋賀県でも、少人数学級の対象学年が広げられます。

代表質問では、今後生じる教室不足等の施設整備に対し、万全を期すよう求めました。





栗東市から40名の子どもたちが通う

野洲養護学校 児童生徒が満杯
『緊急対応を求める』13,309筆の署名

近年、養護学校の大規模化が問題になっています。
野洲養護学校は開校3年目を迎える新設校で、栗東市からは40名の児童生徒が通っています。170人規模でありながら、開校当初から児童生徒数は190名を超えていました。

今年度は254名にものぼり、もはや空き教室もなく、スクールバスは満員状態です。さらに来年度は297名程度になると予測されています。

このままでは、来年4月には普通教室が10教室不足します。ところが、県教育委員会からは何の対応も示されず、アポをとって聞きに行っても、すっぽかされる始末でした。「何とかしなければ!」と、保護者や先生方の不安と怒りは頂点に・・・

PTAで話し合った結果、緊急対応を求める署名を集め、県議会に請願書として上げようということになりました。緊急にプレハブ10教室・2箇所のトイレの増設、スクールバスの増車、教員の配置率向上を請願事項としました。

署名期間はわずか2週間、どれだけ集まるのだろうかと不安を抱えつつ、5,000筆を目標にがんばりました。結果は、なんと13,309筆!予想をはるかに上回る数が集まりました。12月7日、請願書を提出し、議長に直接話を聞いていただくこともできました。みんなの署名に託された願いが届きますように





署名の山とともに請願書を提出する
太田会長とPTAの人たち(県庁にて)






栗東民報 2010年12月19日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市会議員 国松清太郎
 市会議員 太田ひろみ
 市会議員 大西とき子
 農業委員 三浦平次