栗東民報

栗東民報 2010年10月3日号


大型開発・企業優遇が 財政を危機的状況に

今どこの自治体でも法人市民税の落ち込みなどで、財政的に大変な状況   が続いています。栗東市では、中学校給食の廃止やごみの有料化・コミセン等公共施設の使用料の大幅値上げなど、あらゆる福祉・教育を削減し、市民負担を押し付けてきました。

9月議会での馬場美代子議員の「この原因は何か」との質問に対し、市は
 @市の借金残高があまりにも多い
 A180億円にものぼる土地開発公社の借金
 Bたばこ税収の落ち込み

と答えました。

とりわけ土地開発公社の多額の借金やたばこ税収の減収は、いずれも大型開発と企業優遇に関連するものであり、この姿勢が財政危機を招いたと言わざるを得ません。





福祉教育の充実こそ 自治体本来の役割

栗東市は『企業誘致で財源確保を』と大型開発を推し進めてきました。しかし、いまや法人市民税収はH3年のピーク時との比較で、半分以下に落ち込んでいます。

その一方で、個人市民税や固定資産税は、毎年安定した税収となっており、市の財政を支えているのは企業ではなく市民です。
土地開発公社の借金180億円のうち、118億円が新幹線新駅関連用地であり、これが重くのしかかっています。

大型開発のためにと誘致したたばこ税収は、ピーク時は35億円程ありました。しかし、国の税制度の改革等で、いまや10億円にまで落ち込んでいます。
これらの事実から『企業誘致で財源確保』策は破綻したと言えるのではないでしょうか。

市は、これまで福祉・教育が充実していたことが、財政危機の原因とばかりにあらゆる福祉・教育施策を削減していますが、破綻の後始末を市民負担増で押し切ろうとしているにすぎません。

日本共産党は、大型開発・企業優遇から市民の暮らし優先の市政に転換し、市民の協力と理解を得てこそ財政再建ができると主張しています。




たばこ業者が貸付金の返済を拒否か?!
 さらに財政に大きな影響が


栗東市は、10年間に50億円の税収が見込める企業に5億円(10年間)貸付ける制度をつくり、たばこ業者4社に対し、合計で19億円貸付けています(上表)。

貸付金は10年後に一括返済する契約です。ところが、9月28日の返済期限が過ぎたにもかかわらず、鰍sSRから3億円が返済されていません。

返済が遅れている理由は「市が返済しなくてもいい様に、手当てをしてくれる約束だった」と言います。貸付けたお金は全て市民の税金であり、この様な事態は許されません。

市は、期日に返済がなければ、法にもとづく手続きをとり、返済を求めるとしていますが、業者にしっかりした態度で臨まないと、後々の返済にも影響を与えかねません。

日本共産党は、貸付金条例は企業優遇で内容的にも不十分だとして制定には反対してきました。

貸付金が返済されなければ、たちまち今年度の財政に不足が生じ、大きな影響が出ます。この穴埋めをどうするのか、市の財政は重大な危機に直面しています。


たばこ業者名 鰍sSR 鰍bSR キシダ
サービス
潟Nリア
 ゲート
貸付金額 3億円 3億円 2億円 5億円
返済期限 H22.9.28 H24.6.19 H22.12.25 H30.6.30
貸付金額 2億円 2億円 2億円  −−−
返済期限 H22.12.26 H25.5.30 H23.9.30  −−−




米価急落に緊急対策を

農民連近畿が農政局と懇談
三浦平次農業委員が参加


     

農民運動全国連合会近畿ブロックは、9月17日、近畿農政局(京都市)を訪れ、米価急落対策で懇談し、緊急対策を求めました。この要請行動には、三浦平次農業委員が参加しました。

かつてない低米価は、全国でも『こしひかり』で1俵1万円、他の品種では8500〜9000円というのですから、農家はたまったものではありません。

懇談では、コンバインやトラクター代の支払いができない、また猛暑でいっそうの減収が強いられているとして、続けられる農業へ政府が責任を果たされるよう求める声が多く上がっていました。







栗東民報 2010年10月3日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市会議員 ばば美代子
 市会議員 国松清太郎
 市会議員 太田ひろみ
 農業委員 三浦平次