栗東民報

栗東民報 2010年4月25日号

市民の声と言うけれどホント?
 
 「市財政が厳しいから議員を減らせ・・・」


「栗東再生」が突然 会派代表者会議に提案

3月議会前に開かれた会派代表者会議で、栗東再生の宇野議員が、「市の財政が大変だから、議会も定数を減らせと言う市民の声がある」として、突然口頭で「議員定数の4議席削減」が提案されました。

他の会派代表者も突然のことで、とりあえず提案があったことを受け止め、会派で相談するとして会議は終わりました。

4月19日議会説明会後に開かれた会派代表者会議で、各会派の意見を求めるという拙速な進め方が取られ、6月議会に提案する方向で話し合いが進められています。

財政事情で定数削減
 善と即断、いかがなものか

          (旧自治省行政課長・中畠氏)

議員の定数は地方自治法第91条で上限定数が定められています。市議会の場合人口5〜10万人未満は30人が上限です。栗東市では、これを条例で20人に定めています。県内13市のうち定数20は6市議会。全国類似団体39議会のうち9議会が定数20以下です。

「行政改革」や「経費節減」と言った観点からのみ論じるのではなく、人口や面積、職域等に応じた住民の多様なニーズや意思を正確に反映させることが大事です。(全国町村議長会幹事会)

議員が減れば批判監視機能が確実に低下するのに、それが表面化していない。(元全国都道府県議長会調査部長)定数減で消えるのはまちづくりに必要な議員である。(北海学園大学教授・森啓氏)

市財政問題を理由にした定数削減は、議会の役割が市民から信頼されていないことの現れであり、市民の声を真摯に受け止め、議員自らの活動を理解されるよう努力することが真の議会改革です。


定数4減で減らせる財源は 約2200万円

市議会議員の報酬は条例で決まっています。H7年からすえおき議長40万円、副議長34万円、議員31万円ですが、H20年から各1万円減額し、政務調査費は月2万円を1万5千円に減額しています。

その結果、一般会計に占める議会費は0.679%。県内13市で下から4番目です。全国類似団体39議会では下から2番目(最下位は燕市0.646)です。なお、定数4削減で減らせる経費は約2200万円です。

19日代表者会議で、市民ネットの国松篤議員は、「月10万円ぐらいにしてボランティアで」との発言もありましたが、限られた条件の満たせる市民しか参加できなくなり、名誉職的存在となる危険性があります。

日本共産党は、議員の報酬は、市民の平均的生活状況や収入、市財政に過大な負担となっていないか、特に市民負担の押し付けはないかなどを考慮し、議員報酬にたいする賛否を決めています。


栗東再生 4議席減
市民ネット(民主党系) 4議席減
新政会(保守自民) 2議席減。報酬は10万円という考えもある。委員会構成等も考えるべき。
公明栗東 市財政など背景は理解できる。定数か報酬か、議会の質も考える必要がある。正式な場で話し合うことが必要。削減は具体的にはまとまっていない。
日本共産党議員団 定数削減は市民の声届きにくくなる。ボランティア議会は心ある人が出られなくなる。市民に見える議会、役立つ議員になるよう努力することこそ求められている。定数削減は反対。予算に占める議会費は0.679%で全国類似団体との比較でも下から2番。

地方自治体・市議会のあり方や政治の基本が問い直されています。ぜひ皆様の率直なご意見をお聞かせ下さい。







栗東民報 2010年4月25日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市会議員 ばば美代子
 市会議員 国松清太郎
 市会議員 太田ひろみ
 農業委員 三浦平次