栗東民報

栗東民報 2010年1月24日号

 RD処分場場問題

処分場の浸透水・地下水を水処理施設で浄化
浄化後の水を下水道に投入

    
〜下流域への影響が心配


県の管理型処分場・水処理施設を視察
 クリーンセンター滋賀(甲賀市)

1月20日、RD処分場問題に関わって、国松清太郎・ばば美代子・太田ひろみの3名の市議団は、甲賀市にある管理型産廃処分場『クリーンセンター滋賀』を訪れました。

県は緊急対策としてRD処分場内の浸透水と地下水を汲み上げ、水処理施設で浄化、その処理水を下水道へ投入するとしています。RD処分場内には、工場汚泥や有機溶剤、最も危険性の高い特定管理産業廃棄物も存在しています。県の水処理施設で、安全性が保障されるのか、下流域への汚染拡大につながらないかなど、不安の声が寄せられていました。

そこで、『クリーンセンター滋賀』で、実際に行なわれている水処理施設や処理水の下水道投入までの過程、安全管理について視察・研修しました。

クリーンセンター滋賀では
 混ざった廃棄物は埋め立てない

『クリーンセンター滋賀』は甲賀市土山町の山中にあり、処分場の埋め立て面積約10ha・容積90万m3で、RD処分場の約半分程度の大きさです。

ここでは、燃えがら・廃プラスチック・がれき類・ばいじんなどを埋め立てていますが、これらが入り混じった混合ごみは受け入れていません。また、特定管理産業廃棄物も一切受け入れていないとのことでした。

RD処分場は、安定型処分場でありながら、『クリーンセンター滋賀』のような管理型処分場で受け入れる燃えがらや工場汚泥、有機溶剤が入り混じって埋め立てられ、さらにはドラム缶にいった特定管理産業廃棄物が大量に埋め立てられていることが、元従業員の証言で明らかになっています。

   
                     研修中の議員団

RD処分場とは全く異なる高度な水処理施設
 生物処理とダイオキシン類処理での安全管理

廃棄物に触れた水(浸透水)が、地下水へ漏れることを防ぐため、処分場の底面には、遮水シートが2重に、その下にはベントナイトを改良した粘性土層が敷かれています。さらに万が一の漏洩に備えて、遮水シート破損検知システムと処分場の下流部にはコンクリート遮水壁が設置さる多重構造となっています。

処分場内の浸透水を溜める貯水槽と、梅雨や台風などの多降雨時にも対応できる貯留池も設置されています。この貯留施設から、浸透水が水処理施設に送られ、生物処理・凝集沈殿・ダイオキシン類処理・活性炭吸着などで浄化されます。

RD処分場の埋め立ては、多様な廃棄物が混在しており、この『クリーンセンター滋賀』よりはるかに有害性が高いにもかかわらず、生物処理やダイオキシン類処理がありません。環境ホルモン(ビスフェノールA)の処理には生物処理が必要です。水処理施設そのものの大きさも、10分の1程度かもっと小さいものです。これで安全と言えるのでしょうか。

水処理をするにしても、どんな廃棄物が、どれだけ浸透水として流れ出てくるのかわからないかぎり、安全な水処理はできないと話されました。安心安全の対策のためには、やはり埋め立ての全容解明が必要不可欠です。皆さんと力を合わせてがんばります。





水処理施設の一部





クリーンセンター滋賀 埋め立て処分場













栗東民報 2010年1月24日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市会議員 ばば美代子
 市会議員 国松清太郎
 市会議員 太田ひろみ
 農業委員 三浦平次