栗東民報

栗東民報 2008年5月18日号

後期高齢者医療制度 署名の力で撤廃を

日本共産党が
撤廃の一点で国民的共同を呼びかけ

年齢が75歳になったとたん、今まで入っていた国民健康保健保や健康保険から自動的に追い出され、後期高齢者医療制度に加入させられます。この制度では、高齢者全員に新たな保険料負担が発生します。その保険料は年金から天引きされ、払えない高齢者からは、今まで禁じられていた保険証の取り上げも義務付けられています。

健康診断から外来・入院・終末期医療までのあらゆる分野で、74歳以下と受ける医療の枠を狭めるなどの差別医療となっています。しかも高齢者人口が増えれば増えるほど、医療にかかればかかるほど、保険料が上がる仕組みになっています。

政府・与党は、国民の強い批判に「説明不足だった」と言い訳し、「長寿医療制度」と呼び名を変えましたが、説明すればするほど国民の不安と怒りが広がっています。現代版「うばすて山」ともいわれる血も涙もないこの制度、一部見直しの声もありますが、見直しで解決できるものではありません。

憲法25条の「生存権」、14条の「法のもとの平等」を踏みにじるこの悪法は、中止・撤廃するしかありません。

第1の理由
医療費削減のための高齢者医療差別は許されません

国民が受ける医療を、年齢で差別するなど、どんな理由があっても許されません。ましてや医療費削減を目的にして、75歳以上の医療を、真っ先に削るとはとんでもないことです。

厚生労働省試算では、2015年度には医療費全体の削減額3兆円のうち2兆円を、2025年度では8兆円削減のうち5兆円を、後期高齢者医療制度の実施で「捻出する」としています。

第2の理由
制度は存続すればするほど国民を苦しめます


保険料は2年ごとに見直され、齢者人口が増えれば増えるほど、医療にかかればかかるほど、天井知らずの値上げができる内容になっています。
75歳を境にして、病気の予防から外来、入院、終末期医療まであらゆる面でひどい差別医療が始まります。

第3の理由
全ての世代に重い負担と医療切捨てを押しつける制度です


政府・与党は、「世代間の負担の公平」などといって、あたかも現役世代の負担軽減になるかのように言っています。しかしこの制度の「標的」とされているのは「団塊の世代」です。

高齢化のピーク時である2025年には75歳以上の医療費を5兆円削減するという見通しを示していますが、まさに2025年は団塊の世代が75歳になる時期にほかなりません。

現役世代の組合健保や政管健保から負担する「後期高齢者支援金」は、これまでの老人保健の拠出金より増額となり、組合健保連合会では「5000億円の負担増になる」と言っています。

また、国保でも、その対応として税率改正等が行われ、負担増になっています。


野党4党は、後期高齢者医療制度を廃止する法案を国会に提出しています


野党四党は、この制度を廃止する法案を国会に提出しています。政治的な立場や社会保障制度への考え方の違いがあっても、後期高齢者医療制度廃止の一点で、高齢者や医療関係者をはじめ。党派や世代を超えた大きな共同の輪をひろげることを心から呼びかけるものです。

そして、国民が安心できる医療、年齢でも、経済的にも、地域的にも差別されない医療へと進むために、国民的な議論をおこし、ともに知恵を出し合い、国民的な合意をつくろうではありませんか。日本共産党はそのための全力をつくすものです。

日本共産党が発表した、「撤廃の一点での国民的共同の呼びかけ」抜粋をお届けします。全文は日本共産党HPをぜひアクセスしてください。

現役世代の保険料負担増も深刻
栗東市の国民健康保険税
H18年度、栗東市の国保加入世帯は8821世帯で、所得階層別構成は、100万円未満が38%、100〜299万円35%、300〜499万円12%、500万円以上が15%です。

一方、国保税滞納世帯比率は全体で14%ですが、300万円以下で83%を占めています。7割・5割・2割の減免制度があっても低所得者ほど払いたくても払えない税金といえます。

後期高齢者支援分が加わりさらなる負担増で、“明日はわが身”格差社会が広がり他人事ではありません。中止・撤廃署名にご協力をよろしくお願いします。
  H19年度 国保税(円) H20年度 国保税(円) 負担増加額(円)
医療分 介護分 合計 医療分 介護分 支援分 合計
総収入500万円
固定資産税112,234円
419,692 90,000 509,692 358,468 90,000 85,609 534,077 24,385
総収入300万円
固定資産税74,446円
277,114 74,668 351,782 237,217 70,377 56,671 364,265 12,483
総収入100万円
固定資産税なし、2割軽減
115,311 32,648 154、200 100,094 31,177 23、992 155,263 1,063






栗東民報 2008年5月18日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市会議員 ばば美代子
 市会議員 国松清太郎
 市会議員 太田ひろみ
 農業委員 三浦平次