市は早くからわかっていた
財政が危機的状況に
新幹線新駅中止が理由ではありません
今年の広報「りっとう」1月号で、“財政が危機的状況に”をタイトルに、あたかも新幹線新駅中止が理由と思わせるような記事が掲載されました。皆さんは如何お考えでしょうか
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借金の増加 国の責任が重大
2006年度末で市債(借金)は450億円に上っています。その増加理由を、1991年開業したJR琵琶湖線栗東駅と周辺整備や人口急増にともなう社会資本整備が集中したことによるとしています。
しかし、見過ごせないのは、国が景気浮揚策として公共事業を推進し、その補助金を減らし借金させたことや、税制改革による減収の補填をせず地方自治体に起債(借金)をさせたことです。
本来ならその借金返済は国が地方交付税で補填されますが、栗東市は、1983年以来25年間地方交付税不交付団体のため、国から借金返済のお金は入ってきません。
日本共産党は、12月議会でも、国に対して財源の保障を求めるべきだと追求しました。
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底をつく基金(貯金)
借金返しの貯金は1100万円
一方、基金(貯金)は2006年度末総額で38億円余ですが、その主な物は新駅建設基金35億円です。借金返済などに使える純財政調整基金は、わずか1100万円しかありません。
減債基金をあわせても1400万円という異常な事態です。そもそも、新幹線新駅の財源確保のために誘致したたばこ税収入(少なくとも300億円)は基金積み立てをするはずでした。
ところが、国や県の「構造改革・地方分権」などによる補助金カットの補填や、土地開発公社の土地売却にともなう赤字補填などに消えてしまったのです。
栗東市は、すでに財政が危機的状況に陥っていることを、百も承知しながら、財政破綻を招く危険な新駅事業に突き進んだ責任は重大です。 |
新幹線新駅事業
とらぬ狸の皮算用
もうかる保障なし 25年間すべて借金返し
新幹線新駅事業総額656億円。その内、栗東市の負担は304億円ですが、寄付金10億円も集まらなければ市が負担することになっていました。そして、280億円は起債(借金)をして、固定資産税の増収などをその返済に充て、開業25年で返済完了の計画を立てていました。
景気低迷と少子化の中で、開発による増収を見込んでいましたが、もうかる保障はありません。まさに“とらぬ狸の皮算用”です。
しかも25年間投資効果による増収分すべて借金返済に注ぎ込む無謀な計画です。
駅舎建設(寄付)の借金は地財法違反として、起債差し止め判決が最高裁判所で確定したことにより、この計画は中止に追い込まれたのです。
まさに、危機的財政状況を知りながら、法を犯してまで巨額の先行投資を強行した責任こそ重大であり、國松市長と推進した議員は、市民にわびるべきです。
市民の理性と勇気が、財政破綻から栗東市を救ったのであり、新駅中止を財政危機の理由に、福祉や教育の切り捨ては絶対許せません。 |
栗東民報 2008年1月27日号
日本共産党栗東市委員会発行
市会議員 ばば美代子
市会議員 国松清太郎
市会議員 太田ひろみ
農業委員 三浦平次
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