栗東民報

栗東民報 2007年3月1日号

大阪高等裁判所でも
「新幹線新駅のために、
    借金してはならない」の判決

3月1日・大津地方裁判所につづき
住民側の完全勝利



市は、新幹線新駅のための仮線工事費を捻出するために、その仮線と交差する都市計画道路を広げるための工事だとして起債(借金)をする計画でした。

日本共産党議員団はじめ8名の市民がこれを違法として「起債差し止め訴訟」を起こし、昨年9月25日大津地方裁判所で、全国でも初めての「起債差し止め判決」が出されました。

市長はこれを不服として大阪高裁に控訴していたものです。
大阪高裁の判決は、大津地裁判決でふれられなかった建運協定や経済的合理性にもふれ、より一層明確な住民勝訴の判決となりました。

最高裁への上告には法的制限もあり、その理由も見あたりません。
市長は、最高裁への上告をやめ、大阪高裁判決に従い、財源見通しのない新駅計画はキッパリ中止すべきです。


主文 1本件控訴は棄却する。
   2控訴費用は、控訴人(市)の負担とする。


<大阪高等裁判所の判断(要旨)>
仮線工事だけを独立してみれば適債事業といえず、財源確保が困難であるので、道路拡幅工事と同時・一体の工事であると説明して起債して財源確保しようとしたと推認するのが相当である。

栗東駅前線6億700万円を除外した233億9300万円につき負担調整が行われたことによっても裏付けられるし、何よりも仮線工事費が1670b部分に限っても86億9900万円と道路拡幅工事費6億700万円と比して巨額である。

JR東海により予定された総延長1950bの仮線のうち、直線部分を除いた1670bに及ぶ仮線工事が立体交差の際の道路拡幅工事に必要になると言う論理が世人を納得させうるものではない。
したがって、仮線工事は、道路拡幅工事のためのものとは認められないから、起債は(地方財政)法5条5号の道路の建設事業費の財源とする場合に該当せず、その全体が法5条に違反する。


栗東市は判決に従って
最高裁への上告はするな






栗東民報 2007年3月1日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市会議員 ばば美代子
 市会議員 国松清太郎
 市会議員 太田ひろみ
 農業委員 三浦平次