栗東民報

栗東民報 2006年11月12日号

滋賀県が再検証の結果

需要予測・経済波及効果 半減!

H15年度に新幹線新駅促進協議会が行った「新駅整備の波及効果と地域整備戦略の深度化調査」について、県が改めて行った検証結果を発表しました。

促進協が使用した手法やモデル等を基本に、最新のデーターに基づく人口推計や前提条件の見直しを反映させたものです。
日本共産党議員団は、促進協の調査について「高度経済成長時代の数値をもとにした見込みであり過大である」と、当初から指摘していました。

まさに、財政計画の根幹がくずれたと言わなければなりません。

経済波及効果 滋賀県の調査 促進協の調査
高位推計 中位推計 低位推計 深度化調査
人口インパクト(H34) 人 24,146 15,571 10,858 44,717
観光インパクト(H34)万人/年 130 97.7 65.4 120.9
建設効果
(H34年までの
 累計)  億円
新駅関連 939 939 939 876
人口増加関連 3,385 2,137 1,490 5,550
合 計 4,324 3,077 2,430 6,426
経済効果
(H34) 億円
消費効果 857 558 393 1,314
操業効果 1、359 876 611 2,239
観光消費効果 323 242 162 217
合 計 2,539 1,677 1、166 3,770

税収効果 滋賀県の調査 促進協の調査
高位推計 中位推計 低位推計 深度化調査
建設効果
(H34年までの
 累計)  億円
新駅関連(駅舎) 13.3 13.3 13.3 13.5
区画整理事業 13.5 13.5 13.5 13.7
人口増加関連 94.4 59.7 41.6 171.1
合 計 121.3 86.5 68.5 198.3
経済効果
(H34) 億円
消費・操業効果 71.4 46.2 32.3 106.4
観光消費効果 11.3 8.5 5.7 6.7
合 計 82.7 54.7 38.0 113.1

新駅やめれば150億円の損失と開き直り
その責任はだれが??

11月2日開かれた新幹線(仮称)南びわ湖駅設置対策特別委員会で、10月分負担金支払い延期の経過や150億円損失の説明がありました。

10月分支払いについては、10月28日正副会長会議で「遅くとも3月末までに結論を出す」30日、栗東市議会の負担金差し控え決議、31日正副会長会議で、「凍結も含めた幅広い議論を行う」と言う経過の中で延期しました。

栗東市は、基本協定書1条で県・促進協の「まとめ役」となっており、その立場でJR東海と交渉すべきですが、「推進の立場であり支払延期は言えない」の一点張りです。これではまとめ役は果たせません。

区分 H18年度見込み
投資額 損失額
一般会計 67億300万円 29億4600万円
特別会計 28億8800万円 29億6500万円
土地開発公社 114億6100万円 91億700万円
合 計 210億5200万円 150億1800万円

また、市は新駅やめれば150億円の損失がでると開き直りながら説明しました。一般会計の主な損失は、人件費や調査費用です。

一番大きなものは、土地開発公社の所有地で、「H18年末の帳簿価格114億円が、H18年9月の鑑定価格では、悲しいかな23億円にしかならない」と発言。不透明な土地取引も含めて、その解明こそ求められます。また、114億円と23億円の差額91億円もの損失の責任こそ問われるのではないでしょうか。

市民の声も聞かず、住民投票もさせずに強行した、市の行政責任こそ重大です。



10/31 滋賀県労働委員会が
栗東市長の不当労働行為を認定し、
謝罪文の交付を命令
「さきら」の指定管理者移行に伴い、生じる文化振興事業団職員の身分保障等に関し、協議会(労働組合)が団体交渉を申し入れていました。しかし、市長はこれを拒否。県労働委員会は「市に雇用責任があり、市長の団体交渉拒否は不当労働行為にあたる」として、謝罪文の交付を命じました。

 市長名で「今後このような行為を繰り返さないよう制約します」と書かれた謝罪文が、文体協議会会長に交付されました。なお、不当労働行為には、懲役刑を含む罰則があります。





栗東民報 2006年11月12日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市会議員 ばば美代子
 市会議員 国松清太郎
 市会議員 太田ひろみ
 農業委員 三浦平次