栗東民報

栗東民報 2006年8月27日号

注目の県議会

新幹線新駅「凍結・中止」の嘉田知事
まきかえしに必死の自民・公明・民主

「新幹線新駅計画は凍結・中止」などの公約を掲げた嘉田由紀子氏が、ムダな大型公共事業優先・福祉切捨てをすすめてきた区に國松前知事を大差で破って初当選。新しい県政が誕生しました。

知事選直後の7月議会は、開会冒頭から傍聴席は満員、代表・一般あわせて34人が延べ35時間にわたって議論するなど注目を集めました。なかでも「新幹線新駅計画」をめぐっては議論が集中しました。
新幹線新駅問題で各党会派の質問主旨と嘉田知事の答弁   (敬称略)
 自民党 「民意を真摯に受け止めつつも駅は必要」
 民主党 「知事の所信表明には若干の違和感をもつ」
嘉田知事の答弁
自民 ◆「財政が好転すれば(凍結)はどうなる」とあくまで新駅建設推進(黒川
◆栗東市はじめ関係市やJR東海の承諾を得て凍結をするのか、得られないときはどうする(黒川
◆今回の知事選を新幹線新駅是非の住民投票と考えるか(
民主

◆「知事在任中は凍結」を支持した。議論の仕切りなおしで建設を推進する結論もありうる(出原
◆新幹線新駅はすでに着工している。早急に凍結にむけての計画・方針を明らかにすべき(出原

公明 ◆県政には是々非々。知事は促進協の会長に就任するのか(梅村

◆限りなく中止に近い凍結
◆駅の工事、区画整理事業も進捗し課題は山積しているが対話を通じて集中的に取り組んでいく
◆(選挙結果について)民意と受けとめ、住民投票的なものと考える
◆工事協定の当事者である栗東市、関係市、JR東海との対話を通じて協定解除にむけた合意形成を図ることが必要

日本共産党の提案と嘉田県政への対応


知事選後の県議会では、新幹線新駅について「限りなく中止に近い凍結」を公約する知事とあくまで新駅建設を促進する自民党などと激しい論戦が行われました。日本共産党県議団の森茂樹団長は「新駅中止の方向で歩まれる知事を、わが党は議会内外で実現のために支え奮闘する」と決意を表明。

県政運営で
@国にいうべきことはしっかりいう
A県民世論と運動を県政の土台とし、科学的知見で世論を形成していくことが県議会に新駅推進派が多数を占める情勢下で重要と述べ、県民の審判が下った以上、JRとの協定は無効で賠償責任は生じないことを明確にして協議をすすめるべき
と提案しました。


新幹線新駅は中止に

県民の疑問にお答えします

@知事選の審判 真摯に受け止めるべき
 新駅推進の国松氏は185,334票、凍結の嘉田氏は217,842、中止の辻氏とあわせると287,952票。この結果を真摯に受けとめ、新知事は公約実現へ最大限の努力すべき。

AJR東海との協定は解除できる
 最高裁判例(沖縄宜野座村)でも、村長が変わって施策を変更しても「違法であるとはいえない。損害賠償義務はない」と判断している。有権者の審判により政策を変更しても、県が協定に拘束されることはなく、解除は可能。

BJR東海との賠償責任は生じない
 駅舎建設費240億円は、あくまでJR東海に対する「寄付行為」であり、寄付金を断ったからといって相手が損害賠償を求めることはない。寄付がなくなった場合、新駅建設するか否かを判断するのはJR東海。JR東海にしてみれば「あてがはずれた」というだけ。

C工事代金は、これ以上支払う必要はない
 債務負担行為は議会で議決されているが、工事代金の支払いは、出来高払い。工事を直ちに中止すればこれ以上の工事代金支払いは必要ない。



RD産業廃棄物処分場の
「汚染物撤去」が 市民の声

8月19日 市民説明会が開催される


RD産廃処分場周辺地下水から、環境基準を超える総水銀、鉛、ヒ素、ダイオキシン類などが検出されています。昨年末に掘り出されたドラム缶からは、ダイオキシン類が2.2倍、鉛が3.6倍で、その周辺土壌からもそれぞれ1.2倍、6.7倍。侵出水からはヒ素が1.9倍、鉛が86倍、総水銀が2倍検出されているなどの実態説明が市調査委員会よりありました。

市民からは「一刻も早く汚染物を取り除いて、地下水の汚染をくい止めてほしい」との根本的解決を求める声が続出しました。

一刻も早く、命の水の源である地下水の安全回復を実行させるため、力を合わせましょう

  




栗東民報 2006年8月27日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市会議員 ばば美代子
 市会議員 国松清太郎
 市会議員 太田ひろ美
 農業委員 三浦平次