栗東民報

栗東民報 2006年8月6日号

保育士不足が深刻 全体の1割近く

市は「おおむね確保」と認識
       ――これは黙っていられない!

栗東市内には、市立の保育園10ヶ園と幼稚園9ヶ園あります。さらに、私立認可保育園5ヶ園と認可外保育施設2ヶ所があります。

市立保育園・幼稚園では、H15年度から「幼保総合化」を取り入れ、幼児園と名前を改め、保育園は中・長時部、幼稚園は短時部と呼ばれてきました。
園名 職員数 正規職員 臨時職員 不足数


金勝第1 15
金勝第2 21 14
葉山 22 15
葉山東 18 11
治田 25 17
治田西 29 18
治田東 25 17
大宝 28 10 22
大宝西 18
大橋 15
幼稚園 金勝第1 14
葉山 13
葉山東 12
治田 20 12
治田西 22 13
治田東 14
大宝 25 13 12
大宝分園 23 10 13
大宝西
合計 368 148 220 29

*6月19日現在、幼児課提出資料
*臨時職員は時間雇用などのため人数的には多くなる場合あり

クラス担任すら確保できない園も
  金勝第2保・葉山保・治田幼・大宝西幼

幼保総合化で、幼・保職員の相互交流やシフト体制のローテーションが組まれ「効率的幼児園運営」が追求された結果、職員は疲労が蓄積し、途中退職や休職が頻発しています。

また、職員全体の臨時職員は60%を占め、園運営で正規職員にかかる負担が重くのしかかっているのが現状で、金勝第2保、葉山保、治田幼、大宝西幼の4ヶ園ではクラス担任の保育士すら確保できない事態です。


子どもが健やかに育つ環境でこそ
栗東の未来を託せます

思いもよらないような幼い子どもを巻き込んだ事件が相次いで起こっています。強いものの論理がまかりとおる格差社会のひずみもその原因のひとつではないでしょうか。また、若者の不安定な労働実態による子育て不安が広がっています。

保育園・幼稚園はそんな子育ての専門職として若い父母の悩みに答え、子育て応援の役割も果たしています。
『おはよう』と子どもの元気な声が響く保育園・幼稚園には、元気で健康な保育士がいなくてはなりません。

保育士の労働条件が、正規・臨時入り混じり、必要人数の確保すらできていないのは異常です。直ちに改善が求められます。


幼保総合化の見直しと
ただちに正職保育士の確保を

よりよい保育を実現するために「幼保総合化」を取り入れましたが、「職員をふやさず、効率的幼児園運営」が追求された結果、深刻な保育士不足が生じています。
日本共産党議員団は、保育士確保が幼保総合化の絶対条件であることを当初から指摘し、その実現に努力してきました。

7月27日議会全員協議会で、日本共産党・国松清太郎議員が保育士不足の実態とその解消について質問したところ、市担当部長は、実態も詳細に把握しないまま『おおむね確保している』と発言するなど、市の保育行政に対する姿勢が問われます。

臨時職員で募集しても集まらないのが現状です。
幼保総合化の見直しと正規職員での保育士確保を直ちに行い、保育規準に明記された職員定数を確保することが直ちに求められています。







栗東民報 2006年8月6日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市会議員 ばば美代子
 市会議員 国松清太郎
 市会議員 太田ひろ美
 農業委員 三浦平次