栗東民報

栗東民報 2006年1月29日号

25日臨時議会で議決

栗東芸術文化会館さきら
(株)JR西日本総合ビルサービスに指定管理


議席番号 19 3 4 1 2 11 12 8 9 10 13 14 5 6 7 15 16 17 18 20

議員氏名

○賛成
●反対


































西
















































会派名(略称)











































さきら指定管理JRBS
議会会議規則の改正
RD早期解決の意見書
*会議規則の改正は、本会議での議案審議を廃止するものであり、情報公開・開かれた議会に逆行する内容

指定管理は規制緩和・構造改革の自治体版
市民サービスの低下は許さない
市民の声を強めよう

 昨年12議会で継続審査となっていた栗東芸術文化会館さきらを鰍iR西日本総合ビルサービス(JRBS)に指定管理することについて、25日臨時議会が開かれました。

文教福祉常任委員長報告の後、採決の結果、賛成12・反対5・欠席2でJRBSに指定管理することが議決されました。


 日本共産党太田ひろ美議員は、

【1】
JRBS社そのものの持つ実績経験について最後の最後まで「提携会社やJRグループにおいてある」ということしか示されず、JRBS社の申請資格が大きく問われており、「さきら」の企画運営や栗東市の芸術文化の振興向上ができるとは到底思えない。

【2】
指定管理者制度や公募から決定までのプロセスが市民に知らされていない。このことは市も説明不足を認めている。20に及ぶ各種団体からの要望書が提出されているが、その声にこたえるための具体的施策は示されていない。

【3】
「さきら」の指定管理者問題は、栗東市の文化芸術をどのように発展させていくのかという問題であるにもかかわらず、財団法人文化体育振興事業団(文体)職員の雇用問題にすり替え、職員の雇用さえ保証されればすべて解決というのは本末転倒といわなければならない。

JRBSは、文体職員を受け入れてもいいのではなく、受け入れなければ事業を継続できないのであって、この点でもJRBS社の資格そのものが問われている。

【4】
文体職員の雇用を守ることは大変重要であります。しかし、労働条件や雇用の問題は、雇用主と労働組合との協議で決定するものです。

現時点では、市と文体幹部の間での合意が成立しただけで、文体理事会どころか労使協議すら行われておらず、この先どのようになるか不確定な状況です。このような報告で納得することはできません。

【5】
条例や運用指針に基づいて決定したと市は答弁されましたが、委員会審議の中で市内部での協議不足が明らかになりました。本来なら市が直営すべき施設を団体や民間に委託するのであれば、事前協議をした上で進めるべきです。

聖域なしの何でもOKでは、市としての芸術文化ビジョンはどこへ行ったのかといわざるを得ません。

決定までのプロセス、とりわけ選定委員会の持ち方、進め方、採点方法などのずさんさは市民の目から見ても否めないところに、重大な欠陥議案と言わざるを得ない。


最後に、指定管理者制度は、官から民へ、小泉構造改革路線の自治体リストラ版であります。橋本龍太郎元総理大臣が、JR西日本福知山線事故を受けて、国鉄の民営化について本当に正しかったのかどうか、考え直さなければならない。もっと長期的なスパンで見極める必要があったのではないか、という趣旨の発言をされています。

また、耐震偽装問題やライブドアー事件など、いずれも規制緩和と民営化がその根本問題にあることは有識者の多くが指摘されているところです。

今回のさきら指定管理者問題は、これで終わりではなく、これからが始まりであることを指摘して、反対討論を行いました。

栗政会西村政之議員は、12月議会での審議を受けとめた市の努力によって、文体職員の雇用が確保できたことや、引き続く「さきら」で働き、その力を生かすことができることを了とする旨の賛成討論を行いました。

栗東民報 2006年1月29日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市会議員 ばば美代子
 市会議員 国松清太郎
 市会議員 太田ひろ美
 農業委員 三浦平次