財政危機と言いながら
企業3社への補助金は 全部で18億400万円も!
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『財プロ』『新集中改革プラン』等による
市民への負担増は424億1700万円
市は「市の財政が危機的状況である」と説明し、H20年度から『財プロ』や『新・集中改革プラン』等を実施する中で、あらゆる福祉施策を削減・廃止し、水道料金や保育料などの公共料金を引き上げてきました。
H20~25年度の6年間における市民への影響額は、累計で約42億1700万円にのぼっています。その結果、かつては福祉の町と言われた栗東市でしたが、その福祉水準は県内でも極めて低いものになっています。
そういう状況のもと、9月議会における太田議員の個人質問で、市はリチウムエナジージャパン(LEJ)と他2社に対しH22~36年度(15年間)に、合計で18億400万円の誘致補助金を交付すると答えました。
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企業には次から次へと大判振る舞い
LEJに16億3000万円
手原産業倉庫に1億2800万円
イシダに4600万円
リチウムエナジージャパン(LEJ)への誘致補助金は16億3000万円で、H22~34年度(13年間)にかけて交付されます。すでに5億8800万円が支払われており、H26年度以降に10億4000万円余が交付される予定です。
手原産業倉庫は、LEJの北側に建設され、H27年7月稼働予定となっています。H27~36年度(10年間)にかけて約1億2800万円が交付される予定です。
イシダは現在下釣にある企業で、工場の増設により、4600万円の補助金を受けると言うものです。現在800名の従業員を、将来的には1000名にする計画があるとういこと以外は、何も明らかになっていません。
これらの企業への補助金はすべて市民の税金です。企業に支払うのではなく、福祉を充実し、市民の暮らしを守るために使うべきです。
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H25年度決算から見る栗東市政
着実に増える基金 財政は健全化の方向性
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年度別決算額 *基金とは家庭でいう「貯金」のこと
年度 |
H25年度 |
H24年度 |
H23年度 |
H22年度 |
H21年度 |
H20年度 |
基金残高(財政調整基金と減債基金の合計額)金 |
17億
7600万円 |
11億
9800万円 |
5億
4700万円 |
1億
1300万円 |
960万円 |
540万円 |
市債残高 |
714億円 |
579億円 |
591億円 |
612億円 |
627億円 |
643億円 |
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財政健全化比率の状況(早期健全化基準以下であれば健全とされている)
年度 |
H25 |
H24 |
H23 |
H22 |
H21 |
H20 |
早期健全化基準 |
財政再生基準 |
実質公債費比率 |
18.0 |
19.2 |
19.9 |
19.6 |
17.5 |
15.6 |
25.0 |
35.0 |
将来負担率 |
219.4 |
246.0 |
281.8 |
312.6 |
309.3 |
327.9 |
350.0 |
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市民から期待がかかる 福祉の充実
9月2日から開催された9月議会では、H25年度の決算が審査されました。決算書によれば、この間底をつきかけていた基金(貯金)は増え、財政健全化比率等の数値の動きは着実に健全化の方向性を示しています(上表参照)。
H20年度から始まった財政健全化のプランは、いよいよ今年度末をもって終了します。市民からは、後退した福祉がようやく充実の方向に向かうとして、期待の声が寄せられています
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福祉はH29年度まで現状維持
税金の使い方としては本末転倒
市は「H27~29年度は、前3年間の検証と年度間の収支調整を行う。この間、福祉水準は現状を維持し、H29年度末で財政健全化を終える」との意向を示しました。
障がい者や高齢者・ひとり親家庭など社会的弱者の生活を支える福祉施策を削減する一方で、力のある企業に次ぎから次へと多大な補助金を交付するという税金の使い方は、暮らしを守るべき自治体として本末転倒であると指摘しました。
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危うい企業頼みの市政運営
市は「企業誘致による波及効果から、結果として福祉の増進を図る」としています。しかし、全国的にはシャープ亀山工場のように、補助金を支払って誘致した企業が、自己都合により短期間で生産縮小・撤退するケースが後を絶ちません。
期待した税収や地元雇用は得られず、企業頼みの地域振興の危うさが浮き彫りになっています。
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同和事業の速やかな終結を
~国の根拠法は12年も前に失効
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同和地区限定の個人施策 |
栗東市 |
草津市 |
守山市 |
野洲市 |
固定資産税の減免 |
H24年度30%減、H25年度20%減
H26年度10%減 |
H24年度で廃止 |
H27年度で廃止 |
H26年度で廃止 |
就修学奨励金給付 |
高校・大学・各種学校対象に奨励金と入学支度金を給付 |
H24年度で廃止 |
☓(なし) |
H24年度で廃止 |
中小企業融資対策 |
融資に係る利子を補給。年間1%以内 |
H24年度で廃止 |
H23年度で廃止 |
H23年度で廃止 |
技能取得訓練補助金 |
運転免許等の技能取得訓練受講補助金を交付4/5(一般1/2)、30万円を限度
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H24年度で廃止 |
H23年度で廃止 |
H27年度で廃止 |
湖南地域の自治体における同和地区限定の個人施策
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同和地区限定の個人施策
周辺市はH27年度ですべて終結
~栗東市だけ終結の目途が見受けられず
国の同和対策特別事業は、その根拠法(地域改善対策特別措置法)が2002年3月末で失効し、終結しました。しかし、その後も「差別事象が存在する」として継続的に取り組まれてきた市町もありますが、近年同和に限定した事業を縮小・廃止し、終結する動きが広がっています。
大津市・近江八幡市・日野町などではすでに終結、湖南地域の周辺市も固定資産税の減免や修就学奨励金制度などの同和事業に関わる個人施策は、H27年度末ですべて廃止されます。
しかし、栗東市では同和地域に限定したさまざまな事業がいまだに残っており、終結の目途が立っていません(上表参照)。
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同和事業は他市より充実
毎年1億6000万円の独自財源を投入
H20年度から始まった『財プロ』『新・集中改革プラン』等による市民負担は、H25年度までの6年間の累計で42億1700万円となっています。
この間、同和関連事業の一部縮減はありましたが、いまだに毎年1億6000万円を超える独自財源が投入されています。
福祉を削減する時は「あらゆる分野を周辺市並みの水準にする」と言いながら、同和事業だけは特別扱いと
なっています。
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個人施策は廃止し 同和事業の一般施策化を
日本共産党議員団は、個人施策は速やかに廃止すること、部落解放や同和に特化した地区別懇談会などはやめること、同和関連の事業は人権問題の一環として取り組むよう求めました(一般施策化)。
これに対し、市は「今年度同和事業に関する意識調査を実施している。この結果を見て、廃止も含め検討する」と答えました。
しかし、太田議員の「来年度の予算に反映されたい」との質問には、「調査結果のまとめが今年度末までかかるため、来年度予算では対応できない」と答えました。
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同和事業の継続に 市民理解は得られない
財政がきびしく、そのために福祉水準が著しく低くなってしまった栗東市において、なぜ同和事業だけが周辺市より充実した状況が続くのか。
市民が継続を望む福祉施策を削減・廃止するいっぽうで、国が終結し、周辺市においても廃止される同和事業を市独自で継続することに、市民の理解は得られないのではないでしょうか。
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大西時子 議員 |
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「農業改革」と
市の農業政策への影響について
問 国の改革案は農業委員の公選制を廃止し、定数は現行の半分程度である。農家の代表として農業振興などを意見書や建議として政府に提出できなければ、市の農業政策に影響が出るのではないか。
答 農業委員については法の改正に関わるもので、今後の議論や動向を注視していく。農業委員会の「意見書」等の提出ができないことによる農業政策への影響については、さまざまな機会を通じ、農業委員会の指導・助言を聞き取りすることも考えられる。
4月からの「子ども子育て新制度」について
問 新制度移行による保育内容・保育料等への影響は。
答 保育園児も幼稚園児も就学前の一貫した保育・教育を目指しており特に影響はない。保育料も現行通りとする。
問 新しく設置される家庭的保育や小規模型保育において、市は保育士資格のない保育者を認めている。保育の質の低下が懸念される。市の見解は。
答 国基準にもとずく研修を修了した者であり、要件を満たしていると考える。
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太田浩美 議員 |
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企業への誘致奨励金制度と
福祉の充実について
問 企業への投資効果で市の施策を充実するのではなく、暮らしを守るべき自治体として、税金は福祉施策を中心に市民に再分配するべきである。企業誘致奨励金は廃止されたい。
答 商工業の振興と市民生活を守るために、企業誘致で明るい兆しを実感できるようにしていきたい。
問 今年度末で『新・集中改革プラン』は終了する。H27年度以降の福祉の向上に対する市の見解は。本市だけ自己負担がある就学前医療費の無料化および県内で最も高い特定健診受診料(1500円)・高齢者インフルエンザワクチン接種料(2000円)の負担軽減を求める。
答 H27~29年度は前3年間の検証と年度間の収支調整を行う。財政状況等を十分考慮して慎重に検討する。
夏の暑さ対策として 小学校・幼稚園にエアコンの設置を
問 中学校に続き保育園も今年度で完備される。幼稚園と小学校にも早期にエアコンを設置されたい。
答 必要性は認識している。学校設備の整備状況や財政状況も勘案して検討する。
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日本共産党議員団ニュース
2014年9月議会報告
発行 日本共産党市会議員団
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大西時子/太田浩美 |
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