市民には5億7700万円の負担増
企業には2億8800万円の補助金
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『新・集中改革プラン』最終年度
緊縮予算と言いながら
企業への補助金は3800万円を増額
H26年度は『新・集中改革プラン』の最終年度となります。市は「H26年度予算は、H25年度との比較で2億3100万円(1.1%)減の緊縮予算となった」と説明しました。
しかし、リチウムエナジージャパン(LEJ)には2億8800万円の補助金(H25年度比で約3800万円の増額)を予算化しています。
4月から子どもの医療費助成において、入院費が中学校卒業まで無料になります。また、今夏から中学校の普通教室にエアコンが設置されます。
H30年度の学校給食センター新設に向けて本格的な検討が実施され、中学校給食の再開にむけての動向が注目されています。
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『新・集中改革プラン』による負担増は
企業誘致に使われていた?!
市は「財政が厳しい」と市民に説明し、『新・集中改革プラン』等を策定しました。その中で福祉医療費助成の削減や中学校給食の廃止など様々な福祉・教育予算が削減され、H22〜25年度の4年間における負担増は7億1700万円に上っています。
その一方で、この間(H22〜25年度)栗東市がリチウムエナジージャパンに交付した補助金は、総額で5億8000万円に上っています。
その結果、市民負担増の約8割が企業誘致のために使われていたことになります。
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リチウムエナジージャパン誘致の税収効果は
1億1600万円の赤字!!
リチウムエナジージャパン操業当初からの税収効果について、市は「H22〜25年までの総額で1億1600万円余の赤字である。H26年度やっと4000万円程度の黒字に転じる見込みである」と答えました。
誘致した企業リチウムエナジージャパンにおける新規の地元雇用は従業員数200名中わずか3名です。総従業員数は昨年から36名程度増えていますが、地元雇用は伸びていません。
市の説明でも、今後リチウム電池の増産による請負会社(製造部門)の雇用は拡大されますが、肝心のリチウムエナジージャパンの地元雇用の伸びは期待できません。
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*税収効果とは、企業(リチウムエナジージャパン)の税収入から補助金を差し引いた額のことで、企業誘致による市の実質的な収入のことです。 |
H25年度一般会計補正予算
保育士が確保できず1億2000万円を減額補正
H25年度一般会計補正予算において、保育園・幼稚園の保育士が確保できなかったとして1億2090万円が減額補正されました。限られた予算であり、有効に活用するべきです。入園を待つ待機児童数は46名となっています。
日本共産党議員団は、募集しても集まらない臨時保育士にたよるのではなく、正規保育士を増員し保育を充実するよう求めました。
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自治体の果たすべき役割は 福祉の増進
雇用の伸びも見受けられず、1億円もの赤字を出しながら、企業への補助金は増額。その一方で『新・集中改革プラン』による7億円を超える市民負担増の予算編成は、暮らしを守るべき自治体として本末転倒です。
日本共産党議員団は、企業誘致優先型の市政運営を、福祉の増進を中心に据えた市政に転換するよう求めました。
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子どもの医療費費助成が充実
入院費のみ中学校卒業まで無料化が実現
一昨年以来、お母さん方の切実な願いを込めた「就学前までの医療費無料化を求める請願書」が10,261筆の署名を添えて提出されました。こうした市民運動を受け、入院費が中学校卒業まで無料化されたことは大変うれしいことです。
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せめて就学前だけでも通院も無料に
少子化の影響もある中で、子どもの医療費助成はどんどん広がり、いまや通院も含めて中学校卒業まで無料が世間並みとなっています。
0(ゼロ)歳児から有料なのは、県内で栗東市だけです。せめて就学前だけでも無料にすべきです。
就学前医療費を無料にするために必要な予算は約4000万円です。税金は企業に補助金を交付するのでは
なく、子どもの医療費無料化のために使うべきです。
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中学校給食の実現を
新しい給食センターのH30年度オープンをめざして、新施設検討委員会が設置されます。施設の規模やアレルギー対応、中学校給食などについての意見を聞いて、基本構想を策定するとしています。
中学校給食の実施を求める声は、保護者から強く出ています。県内で中学校給食がなく実施予定もないのは、大津・草津・守山・栗東市の4市のみです。実施に向けた積極的な検討が求められます。
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議案・請願書に対する態度
会 派 名 |
共産党 |
市民ネット |
再生 |
公明 |
新政会 |
議員名
○・賛成
●・反対
退・退席
欠・欠席 |
大西時子 |
太田浩美 |
中村昌司 |
林 好男 |
田村隆光 |
国松 篤 |
櫻井浩司 |
小竹庸介 |
高野正勝 |
片岡勝哉 |
上田忠博 |
林 史代 |
三浦 悟 |
寺田範雄 |
北川健二 |
山本 章 |
下田善一郎 |
藤田啓仁 |
H25年度栗東市一般会計補正予算(第7号)
*保育士を確保できず1億2090万円を減額
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議 長 |
H26年度栗東市一般会計予算について |
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特別支援学校の「設置基準」策定に関する請願書 |
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特定秘密保護法の撤廃を求める意見書
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安心を保障する介護保険制度を求める意見書 |
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労働者保護ルール改正反対を求める意見書 |
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大西時子 議員 |
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市営住宅の充実を
問 『公営住宅等長寿命化計画』の今後の取り組みとして、市営住宅の新規建設計画は。上砥山団地のリフレッシュ工事の時期は。
答 H33年度に25戸増築し、387戸
にする予定である。新規は、H32年度に出庭団地30戸、H33年度に下戸山団地15戸を建設する予定。上砥山住宅のリフレッシュはH29年度実施予定である。
問 特定公共賃貸住宅は、需要が少なく空いている。家賃も高額であり、見直しが必要と思われる。市の対応は。
答 需要が低いことから、低所得者に対して供給できるよう検討する。
問 市営住宅賃貸契約にかかる連帯保証人は2名となっている。2名の確保が困難であり、1名にしてほしいとの声が寄せられている。1名にされたい。
答 県・近隣市の状況を見ながら、審査委員会を通じて検討していきたい。
問 公営住宅のセーフテイネットの取り組みについて、市の考えを伺う。
答 多様化している住宅困窮者の実情を踏まえながら、受け皿の確保に努める。
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太田浩美 議員
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視覚障がい者の
ガイドヘルパー制度の充実を
問 ガイドヘルパーを派遣する事業所が少ないため、制度があっても使いにくい。自動車送迎や土日祝日対応ができる事業所の増設やガイドヘルパーの増員などで、もっと使いやすい制度に改善されたい。
答 「障がい者基本計画」や「障がい福祉計画」の策定にあたり、利用者の実態やニーズ把握を行う中で対応する。
就学前の通院医療費の無料化で福祉水準の引き上げを
問 就学前の子どもの医療費助成について、通院で0歳児から有料なのは県内で本市だけであり、著しく福祉水準が低い。乳幼児の医療費の負担軽減は市長の選挙公約であり、無料化の実現を求める。
答 今年度は入院費無料化を中学校卒業まで拡充した。財政も含めた中でのバランスを考えなければならない。
社会保障としての運営で すべての加入者に国保証の交付を
問 保険証の取り上げである資格証明書の交付数が、長年にわたって多い状況が続いている。保険証がなければ医療機関にかかれない。社会保障と位置づけた国民健康保険制度の運営により改善されたい。
答 資格証明書交付前に夜間訪問を実施し、相談の機会を
確保するよう努める。
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代表質問
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3月議会では、新年度の施政方針と教育基本方針が発表されます。これらについて、各会派代表による代表質問が行われます。
大西時子議員による日本共産党議員団の代表質問の一部をご紹介します。
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子ども子育て新支援制度と待機児童対策について
待機児童解消のためには保育士の確保が重要であるとして、正規保育士の増員・臨時保育士の待遇改善、H27年4月実施の『子ども子育て支援新制度』における待機児童対策について、市の考え方を問いました。
市は「職業安定所や人材バンク等を通じた募集等により、臨時保育士の確保に努める。子育て会議の意見を踏まえた計画を検討する」と答えました
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同和事業の廃止を
周辺5市(草津・守山・野洲・湖南・甲賀)では、同和事業の個人施策はH27年度末をもって全て廃止されます。しかし、栗東市だけが存続となっています。
市民福祉を大幅に削減しながら、同和事業の温存は認められないとして、他市同様に廃止するよう求めました。市は一般施策への移行も示しながら、現時点では限定的な施策は必要と答えました。
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たばこ業者への貸付金回収に もっと積極的な対応をたばこ業者に貸した9億円の返済期限が切れ、裁判で『認諾』したにもかかわらず、一向に返済されていません。
市は、具体的な返済計画の提示を求め、協議を継続していると答えました。貸したお金はすべて税金です。財政難だと言って市民に多大な負担増を求めておきながら、回収できない事態は許されません。全額回収に向けもっと積極的に取り組むべきです。
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日本共産党議員団ニュース
2014年3月議会報告
発行 日本共産党市会議員団
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大西時子/太田浩美 |
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