議員団ニュース

2013年9月議会報告


 H24年度の一般会計決算で



   *基金とは、家庭で言う『貯金』のこと


H24年度『新・集中改革プラン』による
 市民への負担増は9億8148万円


H24年度一般会計決算では、6億5100万円が財政調整基金などに積み立てられ、基金残高は11億9800万円になりました。一方、起債(借金)残高は昨年度から24億円減って、567億円になりました。剰余金(次年度繰越金)は4億5850万円で、昨年度に引き続き黒字決算となり、財政健全化の傾向を示しています。

その一方で、高齢者・障がい者・母子家庭等への医療助成の削減、重度障がい者の通院助成の廃止、学童保育所の保育料が値上げされました。こうした『新・集中改革プラン』による市民への負担増は9億8148万円にのぼっています。医療費助成が削減され、生活が大変、安心して病院にも通えないなどの声が寄せられています。

保育士が確保できず 待機児童が49名も

H24年度は保育園・幼稚園の保育士が確保できず、1億2400万円の予算が活用できていません。全体の約6割を占める臨時保育士が確保できず、49名もの待機児童を出しています。

日本共産党議員団は、不安定雇用の臨時保育士にたよるのではなく、正規保育士を増すことで着実に待機児童を減らすことができる。保育も充実すると指摘しました。市は、正規保育士を雇用できる枠があると認めながら、次年度の採用は退職者の補充にとどめると答えました。
 

同和対策事業の聖域化  〜もう必要ない やめるべき

H14年度末に国の同和対策事業が終結し、10年が経過しているにもかかわらず、1億8000万円を超える予算が使われています。固定資産税の減免や修就学奨励事業などの個人施策は、近隣市はすでに廃止、もしくは廃止年度を明確にしています。栗東市だけが継続となっています。

福祉施策は他市並みの水準に合わせるとして、どんどん削減する一方で、同和事業は他市より高水準で温存するというのは納得できません。近隣市と同様に、廃止に向けて取り組むべきです。

地元雇用も増えない企業への補助金

 1億3000万円も

市は、リチウムエナジージャパンに1億3000万円もの補助金を交付しました。従業員190名の企業でありながら、期待した新規地元雇用は3名にとどまり、増える見込みもありません。にもかかわらず、H25年度は2億6700万円と約2倍の補助金が予算化されています。

たばこ業者への貸付金の未回収問題

市の財政に大きな負の影響
鰍sSR・鰍bSRへの貸付金が、返済期日を過ぎたにもかかわらず、一向に返済される目途がたっていません。潟Nリアゲ―トからの納税額は1億3000万円余りで、H22年度から3年連続で契約の「1年間5億円以上」に届いていません。市の財政に大きな負の影響を与えています。


暮らしまもること 最優先の市政運営を

市の財政を苦るしめる要因に、土地開発公社の債務を肩代わりする『3セク債』があります。企業への補助金、たばこ業者への貸付金、『3セク債』、これらはすべて開発優先・企業優遇型の市政運営から生み出されたものです。

日本共産党議員団は、市民の暮らし守ることを最優先の市政運営にあらためること、基金や剰余金を活用し、福祉・教育を充実することなどを求め、一般会計、国保・後期高齢者医療・介護保険の特別会計決算認定に反対しました。


議案・意見書に対する態度


 会 派 名 共産党 市民ネット 再生 公明 新政会
 議員名
 
  ○・賛成
  ●・反対
大西時子 太田浩美 中村昌司 林 好男 田村隆光 國松 篤 櫻井浩司 小竹庸介 野正勝 片岡勝哉 上田忠博 林 史代 三浦 悟 寺田範雄 北川健二 山本 章 下田善一郎 藤田啓仁
H24年度栗東市一般会計決算認定について  ○ 議長 
H24年度栗東市国民健康保険特別会計決算認定について  ○
H24年度栗東市後期高齢医療保険特別会計決算認定について  ○
H24年度栗東市介護保険特別会計決算認定について  ○
オスプレイの配備撤回、饗庭野演習場での訓練中止を求める意見書  
介護保険の要支援1・要支援2を保険給付の対象から外さないことを求める意見書 ○  ●   ● ●   ●  ● ●   ●  ●  ●  





台風18号の被害から 一日も早い復旧を

栗東市・滋賀県・国交省・農水省へ
             日本l共産党が緊急申し入れ


 
    
      金勝川決壊状況を視察する山下参議院議員と栗東市議団
      

 台風18号が通過した翌日(16日)の午後、太田浩美議員は特に被害の大きかった下戸山、安養寺山付近、金勝川決壊部(目川地先)、観音寺などを視察しました。その状況を受け、翌17日、栗東市に被害の実態調査と早急に復旧への対応を求める緊急申し入れを行いました。

20日(金)、日本共産党・山下よしき参議院議員とともに下戸山(住宅が流された安養寺山付近)と金勝川決壊部を視察しました。山下参議院議員は「被害の大きさ・ひどさがよくわかりました。政府に対し、被災自治体への財政支援を行い、被災者の生活再建と地域の復旧を進めるよう緊急要請をしました。一日も早い復旧に向け、一緒にがんばりましょう」と話されました。

被災世帯への生活再建支援 観音寺水道水源の復旧
 安養寺山の安全対策 金勝川の水害対策 農業被害の救済

日本共産党が、市・県・国に行った緊急申し入れの主な内容は、被災世帯への被害実態に見合った支援、安養寺山の崩落の原因究明と安全対策、金勝川決壊部・擁壁の崩れの対策と平地河川化の早期推進、観音寺水道水源の早期復旧、農地・農業用水路など農業被害への救済、通行止めになっている県道・市道・林道の復旧などです。

10月2日、県へ申し入れで、被災者生活再建支援制度を創設し、国基準で実施する。安養寺山の安全対策は崩落の原因を調査し、県の治山事業として取り組む。金勝川決壊部付近は、緩やかな流れになるようルートを変更し、水害対策を行う。県道栗東信楽線は10月中旬に復旧する。などの回答がありました。


 技術的・財政的支援の強化を

翌3日、国交省・農水省へ出向き、国会議員とともに、市や県の行う災害対策に対し、技術的・財政的支援を強化するようを求めました。





 




9月議会  個人質問

大西時子 議員
憲法が活かされる地方自治へ

問 日本国憲法は、9条で平和主義の立場が示されている。25条の生存権の保障では、健康に生きることを国が保障している。自治体の担う役割は、この理念を具体化し住民の安全・安心を守ることである。市としての取り組みは。

答 憲法改正には、国民が自由に議論し、方向性を見出すことが必要と考える。自治体として、防犯防災に関するさまざまな事業とともに、戦争の悲惨な体験を風化させないよう戦時中の体験や戦争資料の展示などの平和事業を行っている。


JR栗東駅へのエレベーター設置について

問 JR栗東駅へのエレベーター設置に関する請願が、全会一致で趣旨採択されてから2年が経過している。しかし、設置に向けての具体的な計画が示されていない。進捗状況と設置時期を明確にされたい。

答 ホームと駅西口へのエレベーター設置に向け、JR西日本・滋賀県への要望を継続して実施し、設置費用の抑制方策についての協議・検討を進めている。国の基本方針はH32年度までにバリアフリー化を進めることと定めており、この目標に沿えるよう努める。












 太田浩美 議員
高すぎて払いたくても払えない
  国保税の引き下げを


問 所得300万円世帯に年間40万円を超える国保税が課せられ、いのちと健康をまもるべき医療制度が、逆に健康や生活を苦しめる要因となっている。基金・剰余金を活用し、払える額への引き下げを求める。

答 本市の国保税は、所得の17.6%を占め、県下で2番目に高い額である。しかし、国民健康保険制度の財政は、予断を許さない状況であり、引き下げは困難。


たばこ業者との契約と財源確保について

問 潟Nリアゲ―トとの契約は「1年間5億円以上の納税」である。ところが、近年納税額が契約に満たない状況が続いている。納税額確保の対策と見通しは。

答 H22〜24年度の各年度の納税額は、1億3000万円余りである。業績悪化により納税額が達成されていない。相手企業に契約による納税を履行するよう協議を行っていく。


小学校へのエアコン設置計画の具体化を

問 中学校への設置は決まったが、小学校への計画が示されていない。小中学校へのエアコン設置は市長の選挙公約である。小学校への設置時期を明らかにされたい。

答 現状では、時期を明らかにできる状況にない。財政状況や学校の整備状況を勘案しながら、今後の課題とする。











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発行 日本共産党市会議員団

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