議員団ニュース

2013年3月議会報告

2013年度
栗東市の予算の使い方が決まりました

3月議会は翌年度の予算の使い方を決める議会で、予算議会とも呼ばれています。日本共産党議員団は、大切な税金が市民の暮らし・福祉を守ることを最優先に使われているかどうかを判断基準にして、態度を決めています。


 

財政難と言いながら 企業への補助金は増額
地元雇用・税収も増える見込みなし

雇用創出や税収効果を期待して誘致した企業LEJ(リチウムエナジージャパン)における新規の地元雇用は従業員数164名中わずか3名で、伸びが全く見受けられません。市の説明によれば、今後リチウム電池の増産による請負会社(製造部門)の雇用は拡大されますが、肝心のLEJ社の雇用が伸びる見込みは期待できません。

こういう現状にありながら、H25年度におけるLEJ社への補助金は、H24年度比で1億4000万円アップの2億6800万円となっています。また、H25年度の法人市民税収は、国の税制改革の影響もあり、H24年度より減収になっています。

雇用・税収ともに増える見込みもないのに、なぜ補助金を増額しなければならないのでしょうか。
とても財政難とは思えない予算の使い方です。
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水道料金は10月から
基本料金が10%もアップ

その一方で、市民向けの予算では水道料金の値上げが提案されました。市は古くなった水道管の入れ替え工事や出庭水源地の改修等にお金がかかり、このままでは赤字経営になるため、値上げをお願いすると説明しました。

 基本料金の10%アップは、とくに単身世帯や低所得者への負担が大きく、公平な料金設定とは思えません。H25年4月から保育料も値上げされるため、子育て家庭の負担も大変です。
 

RD地下水汚染問題の解決が先決
旧RD処分場からの地下水汚染問題で、水道水に不安を感じる市民も少なくありません。

処分場周辺の地下水から、いまも基準値を超えるVOC類等の有害物質が検出されています。その対策も講じられていない中での負担増は、市民感情として納得のいくものではありません。

安心・安全・安価での提供こそ
自治体の果たすべき役割
水道は人が生きていく上で欠かせないものです。だからこそ、安心・安価な料金で提供することが自治体の基本であり、果たすべき責務です。

水道会計は現在黒字であり、直ちに値上げしなければならない状態ではありません。日本共産党議員団は、水道料金の値上げに反対しました。



元気創造事業

市は、H24年度から元気創造課を設置し、「明日の元気につながるように種をまき、それを芽吹かせる事業」と位置づけた『元気創造事業』を実施しています。

H25年度は27事業で、4800万円が予算化されました。その一部をご紹介します。


「くりちゃん」の着ぐるみを新調 予算額70万円

市内外における観光振興やイベントで活用し、市のPRやイメージアップを図るとしています。

「(仮)森田まさのり複製原画展」および
「(仮)森田まさのりルーキーズトーク」 予算額72万円

本市出身の漫画家・森田まさのり氏の代表作「ルーキーズ」等の複製原画展・本人を招いてのトークショーを開催し、栗東の魅力を発信するとしています


中小企業への信用保証料助成制度 予算額450万円

中小企業の経営基盤安定のため、保証料の20%を助成します。助成は1回限りで、H25〜27年度の3年間限定の事業です。

他に、野洲川花火大会(250万円)、肺がん検診(150万円)、図書館のコンピューターシステムによるサービスの充実(750万円)、JR手原駅内の観光案内所の充実(207万円)などとなっています。



議案・請願書に対する態度


 会 派 名 共産党 市民ネット 再生 公明 新政会
 議員名
 
  ○・賛成
  ●・反対
  退・退席
  欠・欠席
大西時子 太田浩美 中村昌司 林 好男 田村隆光 国松 篤 櫻井浩司 小竹庸介 高野正勝 片岡勝哉 上田忠博 林 史代 三浦 悟 寺田範雄 北川健二 山本 章 藤田啓仁 下田善一郎
水道料金の値上げに関する議案と
予算(栗東市水道事業会計予算
議長代行  欠 席 
H25年度栗東市一般会計予算について
米軍関係者による事件・事故における第一次裁判権放棄の密約の破棄および日米地位協定の見直しを日本政府に求められるよう請願する
年金2.5%の削減中止を求める請願
TPP交渉への参加をやめるよう求める意見書
少人数学級制の早期実現を求める意見書  ○  ●   ● ●   ●  ● ●   ●  ●  ●




3月議会  個人質問

大西時子 議員
中学校の教育環境の充実に向けて

問 市内の3中学校における生徒数は、増加傾向である。生徒増に対する教育環境づくりの具体的な対応策は。

答 栗東西中学校の生徒数は、H29年度1145名でピークとなる。葉山・栗東中学校も生徒数は増加傾向であるが、3中学校とも現有施設で対応可能である。H25年度西中学校には多目的に使える軽運動室の設計をする。いじめ問題については、市の「いじめ対策ガイドライン」を策定し、いじめ対策委員会と連携して取り組んでいる。


TPP交渉への参加反対の表明を

問 TPPに参加をすれば、その影響は農業だけでなく、地域経済や医療・食料など21分野におよび、国の形あり方を変えてしまうほど大きな問題である。TPP交渉への参加については、もっと国民的な議論を尽くすべきである。TPPへの参加はすべきではないと考えるが、市長の見解は。

答 現状を的確に把握し、情報を集め、どうあるべきかを含めた議論をしていく。国・県・他市町だけでなく、これまで努力をいただいてきた団体等とともに注視し、判断することが必要と考える。








 太田浩美 議員
生活保護基準の引き下げと
市民への影響について


問 生活保護基準の引き下げは、保護受給世帯だけでなく、最低賃金や年金、就学援助・介護保険料・保育料など様々な分野に影響する。暮らしを守るべき自治体として、市民生活に影響が出ない対応を求める。

答 保護受給者全員に影響するため、内容の周知や相談等に適正に対応する。他制度への影響については、その趣旨や目的、実態を十分考慮しながら対応する。


就学援助の充実を

問 国は2010年にクラブ活動費・PTA会費・生徒会費の3項目を、就学援助の国庫補助等の対象に追加した。市として就学援助の支給項目に追加すべきである。

答 財政状況等から今は困難。


たばこ業者への貸付金未回収問題の
速やかな解決を


問 鰍sSRは裁判で認諾したが、返済計画すら示されず、返済の意思が見受けられない。3月30日に期日を迎える鰍bSRは、返済猶予を求めている。2社あわせた貸付金9億円の回収の目途と交渉方法は。

答 鰍sSRは全額回収に向け協議を続ける。鰍bSRは法的手段も視野に入れ、強い姿勢で交渉を続ける。








代表質問
3月議会では、新年度の施政方針と教育基本方針が発表されます。これらについて、各会派代表による代表質問が行われます。
日本共産党議員団の代表質問の一部をご紹介します


地域防災とエネルギー政策について

東南海・南海地震などの大災害の備えとして、太陽光や水力などの自然エネルギーを活用した非常用発電システムを、避難所(主に学校などの公共施設)に整備することが重要。子ども達の環境やエネルギーの学習にもつながると質問しました。市は、先進事例や国・県の補助制度を確認しながら次の防災計画の見直しの中で対応を図ると答えました。

橋の補修整備について

古川橋(上砥山地先)の補修および老朽化した橋梁(きょうりょう)の長寿命化修繕について質問しました。

古川橋はH25年度に詳細設計、H26年度に歩道の仮橋架設を行い、補修工事に着手する。橋梁点検の結果、他の全ての橋で緊急修繕が必要な橋はない。今後、修繕の必要性をランク分けして対応すると答えました。

細川の浚渫(しゅんせつ)工事と鳥獣被害対策について

細川(片山地先)の浚渫工事の実施時期を明確にされるとともに、主に金勝地域で深刻化する鳥獣被害対策の強化を求めました

細川の浚渫工事は、H25年度から着手する予定。鳥獣被害対策は、H25年度は6集落で13qの柵の設置を予定している。市独自の防護柵への補助も継続すると答えました。


日本共産党議員団ニュース
2013年3月議会報告
発行 日本共産党市会議員団

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大西時子/太田浩美