議員団ニュース

2012年6月議会報告


H23年度一般会計補正予算(最終)
で突然出てきた

  
積立金がなんと4億円も!

必要だったのか?
  4憶4400万円もの負担増の
  『新・集中改革プラン』

H23年度末で4億円を超える剰余金(予算残)が発生したため、財政調整基金などに積立てH24年度に繰り越すことが、6月議会で明らかになりました。

このことで、市民からH24年度の『新・集中改革プラン』は必要だったのかとの疑問や不信の声が寄せられており、日本共産党議員団は、市の姿勢を問いただしました。

 

予定にない4億円の予算残
 税金の有効活用を

栗東市は財政が危機的状況であり、早期健全化を目指すとして、『財政再構築プログラム』や『新・集中改革プラン』の名で福祉・教育関連予算を中心に大幅削減をしてきました。

H20〜23年度の4年間における削減額は21億5000万円を超え、市民一人あたり約33,000円の負担増となっています。その上H24年度4億4400万円もの負担増を強行しました。こうした大幅な削減を経て、4億円もの予算が余ってきています。

市は、歳入で国からの地方交付税や地方特例交付金などで約1億8900万円の増額が生じたこと、および歳出で約2億1100万円の執行残が生じたことで、予定外の予算残が発生したと説明し、今後の資金不足に備え、基金に積み立てると答えました。

自治体として、緊急時に備えるための基金を持つことも大事です。しかし、財政難を口実に『新・集中改革プラン』等を策定し、形だけの市民説明会はなされたものの、大半が一方的に実施されてきました。生活を支えていたささやかな福祉制度を廃止・削減された市民にとって、暮らしのために使われるべき予算が4億円も余る事態は納得できるものではありません。



水道料金・保育料の値上げ
 市民負担増の見直しを

『新・集中改革プラン』では、H25年度に幼稚園・保育園の保育料や水道料金の値上げ、H27年度には下水道料金の値上げ等が予定されています。

暮らしを守るべき自治体として、H25年度以降の『新・集中改革プラン』を見直し、市民の負担軽減に積立金4億円を有効活用するよう求めました



栗東西中学校の生徒増のピークは
H29年度で1145名と推定

先延ばしにしていた分離・新設
 今年度中に結論を出すことに

西中の大規模化対策について、2回にわたる学区編成審議会で「新設・分離が望ましい」との答申が出ていながら、市は財政問題を理由に新設に踏み切れず、結論を先延ばしにしていました。

6月議会において、市は西中の生徒数のピークはH29年度で1145名と推定されるとの見解を示し、今年度中に地元自治会や保護者、学校関係者等の意見を聞き、分離・新設についての結論を出すと説明しました。

生徒数は今年度905名となり、グランドや体育館等が思うように使用できず、部活動などに支障が出ているとの声が寄せられています。義務教育としての教育環境をどのように保障していくのか、重大な決断です。
ご意見をお寄せください。


     
       栗東西中学校 右側がH24年度に増築した校舎




議案・請願書に対する態度


 会 派 名 共産党 市民ネット 再生 公明 新政会
 議員名
 
  ○・賛成
  ●・反対
  退・退席
大西とき子 太田ひろみ 中村昌司 林 好男 田村隆光 国松 篤 櫻井浩司 小竹庸介 高野正勝 片岡勝哉 上田忠博 林 史代 三浦 悟 寺田範雄 北川健二 山本 章 藤田啓仁 下田善一郎
運転停止中の原子力発電所の再稼働はしないことを求める意見書 議 長
国の制度で子どもの医療費無料化の実施を求める意見書
国民健康保険制度における国庫負担の増額を求める意見書
「防災・減災ニューデール」による社会基盤再構築を求める意見書
県道整備にかかる予算の確保を求める意見書





6月議会  個人質問
6月議会では11名が個人質問を行いました。日本共産党議員団は、4億円剰余金を子育て支援や市民の安心・安全のために有効活用するよう求め個人質問を行いました。

大西とき子議員
就学前の子どもの医療費無料化を

問 県下で就学前医療費の無料化を実施していないのは栗東市だけである。他市では、中学校卒業まで無料化が進んでいる。早期に実施されたい。

答 国・県のセーフティネットによる一部負担を継続する。

問 就学前医療費無料化のために必要な財源は。

答 昨年度の実績から約3200万円であり、市の財政事情から負担をお願いしたい。



福島原発事故後の安心・安全は子ども第一に

問 放射能汚染による子どもへの影響が心配されている。市としての対応策は。

答 放射法測定器を8月に1台購入する予定であり、各小学校において地表から1mのところを測定する。学校給食における食材用の測定器購入の予定はない。国の基準値以下の食材を使用しており、昨年10月から献立表に産地を表記している。

問 原発ゼロを目指し、自然エネルギー・再生エネルギーで地域経済の発展を目指すことが求められている。太陽光や水力などを活用したエネルギー政策の実施を国に要請されたい。

答 エネルギー政策は、国で検討される内容と考える。









太田ひろみ議員
4億円の積立金の有効活用で
  市民負担の軽減を


問 4億円の剰余金を有効活用し、保育料や水道・下水道料金の値上げ等が盛り込まれたH25年度以降の『新・集中改革プラン』を見直し、市民の暮らしのために還元されたい。

答 今後の収支不足や将来の財政安定化のため、『新・集中改革プラン』は確実に実行し、4億円は基金に積み立てる。



待機児童を解消し就学前保育の充実を

問 慢性的な保育士不足で、H23年度は過去最高の89名もの待機児童を出した。H22年度実施の大宝保育園の民営化は、待機児童解消・縮減につながっていない。効果の見いだせない民営化方針は、見直すべきである。

答 計画通り進める予定である。

問 認可保育園の増設と保育士確保により、待機児童を解消し、保育を充実されたい。

答 多様な勤務時間帯の設定等により雇用条件を整備し、臨時保育士の確保に努める。



RD処分場の有害物による地下水汚染から
  飲み水を守るために


問 高濃度の表層ガスが検出された処分場中央部の深いところに有害物が埋め立てられている可能性が極めて高い。地下水汚染の原因物除去のために、中央部を深く掘削されたい。

答 中央部は深さ3〜4m掘削し、その周辺や地下に有害物があると思われる場合は、違う対策を講じる。
























県へ申し入れ・交渉

歩道のバリアフリー化や交通渋滞の改善
 RD処分場の地下水汚染対策などを要請

     

市民の皆さんから寄せられた要求実現へ、日本共産党議員団は県への申しれ・交渉も行いながら、一歩一歩解決目指して取り組んでいます。5月10日の県交渉では、道路や交通・教育・福祉・RD地下水汚染問題・地域防災など約50項目について要請しました。

栗東市議団としては「県道守山栗東線の歩道のバリアフリー化はH25年度実施する」「県道六地蔵草津線の目川・坊袋付近の交通渋滞の緩和は、金勝川の平地化工事の進捗を見ながら、バイパス道路の工事を進め、H25年度中に一部供用を開始し、H30年度には全線開通の予定である」などの回答を得ています。

また、この間交渉を重ねてきた金勝川の浚渫(しゅんせつ)工事も実現し(右写真参照)、地元の皆さんから「川がきれいになってよかった」「続づいて上流の方も実施してほしい」などの声をいただいています。これからも皆さんと力を合わせて、住みよい街づくりに取り組んでいきます。




















日本共産党議員団ニュース
2012年6月議会報告
発行 日本共産党市会議員団

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大西とき子/太田ひろみ