議員団ニュース

2011年12月議会報告


「旧RD最終処分場の違法投棄に係る
      有害物調査の徹底と
 速やかな対処を求める請願書」

            新政会と公明栗東の反対で


12月議会の初日には、閉会中の環境建設常任委員会で審査された「旧RD最終処分場の違法投棄に係る有害物調査の徹底と速やかな対処を求める請願書」の採決が行われ、賛成少数で『不採択』となりました。

この請願書は6月議会に提出され、6月・9月議会と連続で『継続審査』となっており、請願者から早く結論を出し、議会から県に有害物除去を要請してほしいとの声が上がっていました。


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閉会中の常任委員会で 突然の『不採択』

日本共産党議員団は、
@十分な審査もせず、請願書を継続審査で5ヶ月以上放置してきた。願意に応え、もっと積極的に審査し、早く結論を出すべきだった。
A県が示している1次対策や2次調査(案)では、有害物除去に至らない。
B飲み水の安心安全を守るためには、掘削による徹底した調査が必要である。
C議会も市民とともに、県に有害物除去を積極的に働きかけるべきである。
と主張し、『不採択』という環境建設常任委員会結果に対し、反対しました。

有害物を出すために掘削するのはあたり前

議会を傍聴された方から「有害物を出すためは、掘削が必要です。こんなあたり前のことを求める請願書がなぜ不採択になるのか、全くわからない」「反対した議員は、どういう方法で地下水汚染を止めるというのか。説明してほしい」などの声が寄せられました。

市民の願いに応えようとしない新政会・公明栗東の態度は許せません。

『不採択』の説明責任を

H24年度に行われる1次対策では深さ5m程しか掘削しないため、地下水を汚染している有害物が除去できないことは、県と周辺自治会との協議の場でも明らかになっています。

「その後の2次対策で除去する」という県の説明により、1次対策に同意・協定の締結に至っています。こうした経過から、2次調査・対策において、有害物除去を確実なものにすることが重要です。

飲み水の安心安全を守るために、議会は県にどう働きかけるのか、『不採択』にした議員の説明責任が厳しく問われます。



新・集中改革プラン』の審査

70歳以上の検診費用は無料を継続
 敬老祝い金88歳・99歳・100歳に支給

『新・集中改革プラン』に関わる10議案が上程されました(下記@〜I)。
他の事業は予算編成において成案化されます。

市民説明会等での意見や要望により、70歳以上の検診の自己負担金免除(無料)は継続する。敬老祝い金は一部縮小し、88歳・99歳への支給も継続することになりました。しかし、障害者や高齢者の医療費、障害者への通院助成の廃止に対する見直しはありませんでした。

日本共産党議員団は、福祉医療費助成の縮小・廃止について、社会的弱者のいのちと暮らし守る視点に立った内容でないとして反対しました。
公共施設の使用料金 減免制度の復活を

歴史民族博物館の貸館料金追加の審査で、営利を目的としない市民活動グループへの公共施設の使用料の減免制度を復活するよう求めました。『新・集中改革プラン』に関わる議案において、福祉向上に向けた運用や予算化をするよう求めました。

『新・集中改革プラン』に関する議案は下記の通りです。日本共産党議員団は青字の議案に反対しました。他の議員は全て賛成しました。

@前納報奨金の廃止(市民税・固定資産税)
A福祉資金貸付基金の廃止・一般会計へ繰入れ
B国保出産費資金貸付基金の廃止・国保会計へ繰入れ
Cプール基金の廃止・一般会計へ繰入れ
D65〜69歳の医療費助成の廃止(2割→3割負担に)

E障害者(児)・母子家庭への福祉医療費助成の縮小
F事業系ごみ搬入処理手数料の見直し
G歴史民族博物館の貸館料金の追加
・屋外展示場:1持間につき700円
・旧中島家住宅:1持間につき700円・かまど:3000円

H市営プールの廃止

Iスポーツ災害補償条例の廃止
J敬老祝い金条例の改正 88歳5000円、99歳1万円、
           100歳到達時1万円






日本共産党議員団は、財政危機となった原因は『開発優先・企業優遇型の市政運営』にあると指摘し、
早期健全化のためには、基金の取り崩しや人件費削減、市民への負担増などの小手先の改革(新・集中改革プラン)ではなく、暮らし守ること最優先の市政に転換することで抜本的な解決を図るよう求めました。

財政危機の原因と
土地開発公社の実態は


長期債務が重なり 財政が「硬直化」

周辺市に類を見ない栗東市の財政悪化の主な要因は、
@あまりにも多い借金残高。
A172億円にものぼる土地開発公社(公社)の借金。
Bたばこ税収の大幅な落ち込み。
C法人市民税の減少。であり、

これらの影響が極めて大きく、一言で言えば『開発優先・企業優遇型の市政運営によって、長期債務が積み重なったため、財政が硬直化した状態』です。


借金残高の多さは 放漫な財政運営が原因

借金残高の多さは新幹線新駅事業だけでなく「はこもの」と言われる多くの施設建設等に、たばこ税に依存しながら借金を増やしていった放漫な財政運営が原因です。

貸付金条例までつくって誘致したたばこ税も、国の税制改革によって大幅な減収となり、借金残高だけが蓄積した状態で残っています。


巨額に膨れ上がった 土地開発公社の借金

公社が公共事業のために先行取得した土地が、不良債権化し、さらに新幹線新駅事業のための土地の買い入れのために金融機関から借り入れた47億円が、事業中止で返済を迫られ、公社では対応できず、市が一時的に借り入れて、公社に貸し付け、急場をしのぐ状況です。

公社の借金は、新幹線新駅事業先行投資だけでなく、土地取得に関わった利権によって巨額に膨れあがっています。


『3セク債』の本質は

『第3セクター改革推進債(3セク債)』活用の本質は、財政健全化という耳障りのよい言葉で、これまでの無謀な開発によるツケや利権の後始末を、全く責任のない市民に肩代わりさせようとするものです。

こうした改革をしなければならなくなった責任は、本来市が追うべきものであることを肝に銘じ、深く反省するとともに、市民の声を真摯に受け止め、今後の市政運営にあたるべきです。









































12月議会  個人質問

大西とき子議員
介護保険制度の改正について

問 H24年度から3年間にわたる『第5期介護保険事業』が進められている。

@「要支援1・2」を介護保険からはずし、地域支援事業にするのか。

A65歳以上の保険料は全国平均で約5000円であるが、栗東市の算定は。

B滋賀県介護保険財政安定化基金は、介護保険料の抑制対策に活用するのか。


答 @現行の介護要望給付や地域支援事業で、これまで通り実施する。

A介護保険料は2月頃提示する予定。

B滋賀県介護保険財政安定化基金の取り崩しも含め、保険料上昇の抑制に努める。



同和対策事業の終結を

問 国の同和対策事業特別措置法はH13年度末に廃止されている。市において、同和対策における固定資産税の減免等の個人施策の事業は、廃止されたい。

答 固定資産の減免率の縮小は、段階的に行っている。将来的には一般施策化への意向の方針であるが、現時点での限定的な施策は必要と考える。

問 同和教育は一般施策へ移行し、人権教育として基本的人権が守られる中での解決を目指すべきである。

答 同和教育は差別解消の人権教育につながるものであり、同和教育を中心に据え人権教育の広がりを構築する。










太田ひろみ議員
財政健全化と
H24年度予算編成において


問 たばこ業者への貸付金未回収問題で提訴中の企業とH24年度回収予定の企業から合わせて10億円、必ず回収するための対応策は。

答 全額回収に向け、全力で対応する。

問 市民に負担増を求めるのと同様に、企業にも奨励措置の凍結・延期を求めるべきである。

答 企業への奨励措置は厳しい財政状況下であっても有効な施策であり、凍結等はしない。

問 市民負担軽減のために、土地開発公社の債務圧縮を図り、『3セク債』活用での返済計画と市の財政運営への影響を明らかにされたい。

答 全公社保有地を洗い出し、未利用地の処分計画を策定する過程で中長期財政見通しを立て、市財政への影響をできるだけ低減する。


学童保育にかかる保護者負担の軽減を

問 4〜6年生の学童保育を実施されたい。
学童保育料の月3000円の値上げ幅や兄弟減免廃止を見直し、保護者負担の軽減を。


答 保護者や指定管理者(社会福祉協議会)と誠意を持って協議する



RD地下水汚染問題の市民説明会の開催を

問 旧RD処分場の1次対策が決まり、2次対策に向けた調査も行われる。4年以上開催されていない「市民説明会」を開催し、広く市民の意見を聞くべきである。

答 恒久対策の実施にあたっては「市民説明会」が必要と考えており、県に開催するよう申し入れる。













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2011年12月議会報告
発行 日本共産党市会議員団

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