議員団ニュース

2011年 6月議会報告



福島原子力発電所の爆発事故により、原子力発電所の安全対策等に関わる意見書が地方議会から国に提出される動きが広がる中、栗東市議会6月議会で「原子力発電所の総点検及びエネルギー政策の見直しを求める意見書」が全会一致で採択されました。

「旧RDエンジニアリング最終処分場の違法投棄に係る有害物調査の徹底と速やかな対処を求める請願書」は、県議会にも同じ内容の請願書が出されており、その結論がまだ出ていないとして、継続審査となりました。

原発事故もRD処分場問題も、その危険性を指摘されながら、行政が放置をしてきたために発生した問題であり、いわゆる『人災』です。政治の責任で住民の安心安全を保障することが求められているのではないでしょうか。
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「原子力発電所の総点検及びエネルギー政策の
 見直しを求める意見書」が全会一致で採択


栗東市議会から原子力発電に関わる意見書を国に提出しようと、太田ひろみ議員が会派代表者会議で呼びかけました。その後、各会派の調整等を経て、本会議で新政会(自民党保守系会派)が提案、全会一致で可決されました。

 意見書は、福島原発の事故による放射能漏れは地域住民に多大な影響を及ぼし、国民の信頼は大きく揺らいだと指摘し、国と電力会社の責任で早急に原発の総点検を実施し、徹底した安全対策をとるよう求めています。その上で、国民的議論を踏まえ、『再生可能エネルギー社会』への段階的な移行を進めることを求める内容となっています。

滋賀県は原発が集中立地する福井県と隣接しており、栗東市も80キロ圏域に入ることから、緊急かつ切実な課題です。老朽化した原発の運転停止など安全対策が図られるよう、皆さんと力を合わせてがんばります。


   



RD処分場問題

安心安全の解決を求めて傍聴に15人も
  請願書は「継続審査」に


2名の市民から提出されたRD産廃問題の請願書の紹介議員は、太田(共産)・林氏(市民ネット)・櫻井氏(栗東再生)の3名です。

請願書は、処分場には多くの有害物が埋め立てられており、元従業員の証言場所からドラム缶等が多数掘り出されている。埋め立ての全貌を明らかにするとともに、ドラム缶の中身は地下水を汚染する有害物であり、一刻も早く掘り出し処理するよう求めています。

請願書の審査には15名ほど傍聴に来られており、「有害物の撤去を、市議会から県に強く働きかけてほしい」と話されました。請願書は全会一致で継続審査となり、結論は9月議会に持ち越されます。

RD処分場の対策工をめぐり、H21年1月の臨時議会で、多くの市民が反対する中、『よりよい原位置浄化策(県案)』への同意が可決し、市議会としての態度に批判の声が寄せられていました(賛成10―反対8)。

今後市民の安全安心をどう確保していくのか、市議会としての態度が問われています。



H17年12月。RD処分場西市道側。
ダイオキシン、鉛、PCBなどの有害物
がたくさん詰まったドラム缶が掘り出さ
れました。             


議案・請願書への態度


 会 派 名 共産党 市民ネット 再生 公明 新政会
 議員名
 
  ○・賛成
  ●・反対
  退・退席
大西とき子 太田ひろみ 中村昌司 林 好男 田村隆光 国松 篤 櫻井浩司 小竹庸介 高野正勝 片岡勝哉 上田忠博 林 史代 三浦 悟 寺田範雄 北川健二 藤田啓仁 下田善一郎 山本 章
国保税の限度額を引き上げる議案 議 長
H22年度一般会計補正予算
原子力発電所の総点検及びエネルギー政策の見直しを求める意見書

6月議会に上程された議案で、会派の態度が分かれたものは上表のとおりです。
国保税の限度額引き上げは、所得500万円以上の世帯(4人家族の場合)が増税となります。

H22年度一般会計補正予算において、昨年度保育園に入れなかった待機児童が68人もいたことが明らかになりました。保育士不足が主な原因です。待機児童解消するとして、大宝保育園が民営化されましたが、改善の兆しが見えません。
どちらの議案も市民に負担を強いるものであり、『福祉の増進』という自治体としての責任が果たせていないとして日本共産党議員団は反対しました。

なお、議員報酬は31万円→30万円に、政務調査費は20,000円→15,000円に引き下げ、議員の健康診断への補助は今年度より廃止することになりました。





6月議会  個人質問
6月議会は、4月に行なわれた一斉地方選挙後の初めての定例会でした。議員定数が20名から18名に減り、日本共産党議員団は2名となりました。2名揃って元気に個人質問を行ないました。皆様から寄せていただいた要求実現に向け、力を合わせてがんばります。ご支援・ご指導をよろしくお願いいたします。

大西とき子議員
 所属委員会 環境建設常任委員会
       産業廃棄物最終処分場対策特別委員会
       議会広報編集特別委員会


栗東西図書館の存続を

問 市民の文化・教養の施設であり、住み続けたいという住環境の要因のひとつにもなっているが、どのようにとらえているのか。

答 大切な公共施設であると認識している。


問 西図書館利用者から、本に親しみ・本の楽しさを感じ、豊かな教養の場所としての役割をなくさないでほしいとの強い要望がある。H24年度廃止計画を見直し、存続を求める。

答 詳細な内容については、まだ決っていない。市民の声を広く聞いて、その方向性について(仮)検討委員会で協議・検討していく。


栗東西中学校生徒数1000人を超える問題について

問 3年後には1000人を超え、教育環境に支障をきたす。教育委員会はどのように対処するのか。

答 施設面・学校運営面等において、支障をきたすことのないよう検討していく。


栗東駅前調整池の売却問題について

問 市財産売却で、署名や嘆願書、調停など、市民の皆さんの声をどう受け止めるのか。


答 真摯に受け止め、今後は周辺への影響も考慮しながら周知に努める。





太田ひろみ議員
 
所属委員会 文教福祉常任委員会
       地域活性化特別委員会
       議会活性化特別委員会
       議会運営委員会
       土地開発公社理事

安心安全のまちづくりのために
地域防災計画の見直しを


問 敦賀原発から栗東市は80キロ圏域に入る。福島の経験から、本市の地域防災計画に原子力や放射能汚染に関わる事項を盛り込まれたい。

答 年内を目途に『原子力災害編』を策定する。

問 福井県にある15基の原子炉の総点検と安全対策を、国や関西電力に申し入ること。

答 国が緊急安全対策を指示しており、近隣市の動向を見て対応する。

問 放射線量の測定機器や防護服、ヨウ素剤などを備えておくべきである。また、備蓄食料にアレルギー対応の食品を整備されたい。

答 原子力災害編策定の中で整備する。アレルギー対応は重要なことであり、整備していく。


国民健康保険税の引き下げについて

問 栗東市の国保税は県下で一番高く、負担の限界を超えている。滞納世帯も増えており、払える税額に引き下げられたい。

答 医療費の推移と国保の運営の中で検討する。


RD処分場の有害物の速やかな撤去を

問 掘削調査により、地下水汚染の原因物を撤去されたい。

答 市民の安心安全が図れる恒久的な対策工の実施を県に要請する。










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2011年6月議会報告
発行 日本共産党市会議員団

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