議員団ニュース

栗東市の需要課題特集


市財政問題・RD産業廃棄物処分場・
       保育園民営化・中学校生徒増対策


1、市財政問題

夕張市のような財政破綻状況ではない


地方財政健全化法によるH19年度決算の財政指標は、一般会計等を対象とする実質赤字比率や全会計の連結赤字比率、資金不足比率は赤字・不足とはなっておらず、良好な状態です。将来負担比率が早期健全化基準ギリギリなのは、土地開発公社の債務保証がカウントされたためです。

また表Aは長期財政計画からの起債と基金の抜粋です。H32年度末起債は161億円と半減し、基金は87億円とほぼ倍増します。(ただし、この表は財政再構築プログラムの実施や新規事業なしを前提としています。)

結局大型開発のための土地購入に巨額の税金をつぎ込んだことが、財政悪化の原因です。しかし、夕張市のように財政破綻を招く状況ではありません。

毎年6億円での公社用地の買戻し計画を実行すれば、将来負担比率は確実に下げれます。財政危機をことさらあおり、住民に不安を与え、新駅開発の失敗を住民に押し付ける財プロは絶対に許せません.国の三位一体改革等による地方自治体壊を許さず、市民の暮らしと地方財政を守るためにがんばります。


H19年度末財政指数(表@)

H19年度決算
  (%)
栗東市 早期健全化基準 財政再生基準
実質赤字比率 12.86 20.2
連結赤字比率 17.86 40.0
実質公債費比率 13.3 25.0 35.0
将来負担比率 336 350.0 なし
資金不足比率 20.0 なし

長期財政計画資料(表A)

    億円 H19年度末 H23年度末 H26年度末 H32年度末
起債(借金) 381.31 359.84 287.75 161.07
基金(貯金) 45.54 53.65 74.81 87.14

2、RD産業廃棄物処分場問題

有害物の除去と粘土層の修復を
  飲み水と環境を守る安全対策なし


県の推奨する対策工「よりよい原位置浄化策(県案)」に対し、周辺7自治会のうち6自治会が不同意を表明したにも関わらず、市長は同意する意向を示し、市議会は自民・公明会派の賛成により県案同意を可決しました。

ところが、今度は県がこれまでの県案強行姿勢を一転し、地元の合意が得られていないことを理由に、対策工(県案)に着工できないとして、緊急対策を県議会に提案しました。緊急対策とは、焼却炉を撤去・処分場全体を覆土した上で、水処理を行い、処理水を下水道に流すというものです。

覆土が完了してしまうと法的に対策がなされたとみなされ、特措法にかかる国の援助が受けらなくなるため、住民団体は事実上の恒久対策となる危険性が高いとして、反対しています。

県は処分場の処理水を下水道に流すと言うが、下水道に無機物を流すことは、下流域(琵琶湖)の汚染につながるとして、法律で禁じられています。

処分場周辺地下水からは、鉛や水銀などの金属類も検出されており、それ以外の有害物も多数存在すると言われており、これらが全て水処理で除去できるとは考えられません。このままでは、琵琶湖が汚染される危険性が高いと言わざるを得ません。
日本共産党は、具体的に下記内容で処分場の対策をすべきと考えます。

未来に禍根を残さず、飲み水と環境を守るため、皆さんと一緒にがんばります。

@破壊された粘土層(処分場底面)の修復
A有害物の除去
B特措法の延長(H24年度末までの時限立法)が必要

地方財政健全化法によるH19年度決算の財政指標は、一般会計等を対象とする実質赤字比率や全会計の連結赤字比率、資金不足比率は赤字・不足とはなっておらず、良好な状態です。将来負担比率が早期健全化基準ギリギリなのは、土地開発公社の債務保証がカウントされたためです。

3、保育園民営化

拙速な民営化は市の責任放棄・しわ寄せは子どもに


市は公立保育園5園(大宝、大橋、治田、治田西、金勝第2)を民営化するとし、たちまちはH22年度4月に大宝保育園を民営化、大橋保育園は廃園、その機能は民営化後の大宝保育園に移し統廃合するとして、この間保護者説明会等で関係者を中心に協議されてきました。

ところが、3月14日大宝東コミセンで開催された市民説明会への参加は、たった7名でした。市は、市民の意向を十分聞くと言いながら、再度開催する考えもないようです。

市は、民営化すれば保育士が確保でき、多様化する保育ニーズに対応することも、増えていく待機児の解消もできると言います。しかし、派遣の保育士に頼っている法人立園もあるなど、現実的に保育士確保は公立・法人立ともに困難な状況です。

それなのに、民営化すれば待機児がなくなるなど夢のような話です。また、市は移管の際の混乱を最小限に抑えるための保育の引継ぎ期間を6ヶ月とっていますが、通常の保育士ですら確保できていない状況で、通常+引継ぎ保育をするだけの人材をどうやって確保するのか、その保障も示せないなど多くの問題点を抱えたまま強行しようとしています。

公立保育園は市民の財産であり、地域の子育て支援の拠点でもあります。進め方があまりにも拙速すぎるのではないでしょうか。日本共産党は、国の保育改革「新しい保育の仕組み」も視野に入れ、誰もが安心して働ける・預けられる保育園となるよう皆さんと一緒にがんばります。


4、中学校生徒増対策

教育格差をうまないためにも『第4中学校建設』は必至


栗東中 葉山中 栗東西中 合計
H21年度 660 403 795 1858
H25年度 778 436 1178 2392
H30年度 866 493 1405 2764
H32年度 888 546 1470 2904

上の表は栗東3中学校の生徒増の推移です。小・中学校の適正規模は12〜18クラスでおおよそ700人(3月議会個人質問答弁)ですが、西中はすでに超え、栗中もH25年度には超えます。

栗東市学区編制審議会は「新設・分離が最善である」と答申しています。しかし、市は財政問題から新設は困難として、小学校区の見直しを検討しましたが増築や通学道路の確保と安全対策等々から断念しました。

西中もH32年度をピークに減少する見込みであるとして、西中学校の増築で凌ごうとしています。生徒を物扱い、数合わせする態度は許せません。西中学校は現在でも特別教室が不足し理科実験などができない、音楽会も2・3年生と1年生の2回に分けて行っています。教育環境に格差が生じ機会均等が奪われています。

中学校の建設費は約21億円で、そのうち7億円は国等の補助金が出ます。また、14億円の起債(借金)もでき、財政問題は理由になりません。
日本共産党は、子どもの未来を守るためにも、開発公社土地を有効活用し第四中学校の建設を強く求めがんばります。






課題山積みの栗東市。市民の声と運動が市政を変える力です。ぜひ、3月議会報告会、誘い合せてお越しください。ご意見・ご要望お寄せください。ご参加お待ちしています。




日本共産党議員団ニュース
2009年3月議会報告 〜栗東市の重要課題特集〜
発行 日本共産党市会議員団

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